「3月に予定していた研修や講演、ワークショップなどの仕事がすべて中止や延期となった。例年この時期から入ってくる4月以降の仕事の問い合わせや相談もない」(キャリアコンサルタント)

「政府の自粛要請により、スタジオレッスンを担当していたフィットネスクラブがほぼ閉鎖に。約半月分の報酬がなくなり、また状況によっては自粛期間延長の可能性もあるとの事でこの先が不安です」(フィットネスインストラクター)

これらは私が理事をしているフリーランス協会で実施した緊急アンケートに寄せられたフリーランスの方からの声の一部です。アンケートには4月5日現在、300名以上のフリーランスの方々から悲痛な叫びが寄せられており、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が、フリーランスのみなさんの仕事を直撃している実情が浮かび上がってきました。

 

協会ではこうしたみなさんからの声を受け、3月9日の朝に、安倍首相と菅内閣官房長官に宛てて、フリーランスへの救済措置を求める声明と緊急要請を公開。同日に募集開始したChange.orgでの署名は、2300人以上の方々からの賛同を集めました。

 

声を寄せてくださった方々や署名に賛同くださった方々のお陰で、現在、政府から発信されている「新型コロナウイルス感染症に関する緊急対応策」にはフリーランス向けの支援策もしっかり盛り込まれています。

4月7日には安倍首相が東京など7都府県に対し「緊急事態宣言」を出し新型コロナウイルスとの戦いも新たな局面へ。同時に総額108兆円規模の緊急経済対策も公表されました。この記事では現在までにわかっているフリーランス向けの支援策にはどのようなものがあるのか?最新の情報を解説していきます。

【目次】
1ページ目:最大100万円!収入減少額を給付する「持続化給付金」
2ページ目:休園・休校で仕事ができなかった人に「小学校休業等対応支援金」
3ページ目:企業向けの施策がフリーランスも利用可能に「ベビーシッター助成」
4ページ目:収入減&休業に最大80万円貸付「緊急小口資金」&「総合支援資金」
5ページ目:事業性が高い人向け、最大1億円の無利子・無担保融資


まず支援策には「現金給付」と「貸付(融資)」の大きく2つがあります。給付はそのまま「もらえるお金」、貸付だと「お金を借りる」ということになりますが、今回は実質無利子・無担保だったり、生活困窮世帯に対しては「償還を免除(返さなくてもよい)」措置がとられるなど多数の優遇措置があるのが特徴です。

では、給付型施策から見ていきましょう。
 

個人事業主に最大100万円!収入減少額を給付する「持続化給付金」


4月7日に公表された「緊急経済対策」に盛り込まれた施策で、「持続化給付金」があります。事業収入が前年同月比 50%以上減少した事業者について、個人事業主は上限 100 万円、中堅・中小企業は上限200万円の範囲内で、前年度の事業収入からの減少額を給付するというものです。実はこうした事業者向けの現金給付がおこなわれるのは日本の歴史上初めてのこと。非常に画期的な施策です。具体的な手続き方法はまだ公表されていませんが、わかり次第、フリーランス協会のホームぺージでもお知らせします。