fashion

44いくつも肩書を持つ【モデルはまじ】と考える、これからの女性の働き方

2020.5.19

浜島直子

肩書きを増やすための、蓄え探し

今、ひとつの仕事こだわらず、いくつかの肩書を持つ人が増えています。また、Stay Homeの時期を経て、これまでのライフワークバランスを見直す女性も多いのではないでしょうか。

はまじ「先日、人気のモロッコ雑貨を手がける大原真樹さんの『女は好きなことを仕事にする』という本を読んだのですが、彼女は潔くスタイリストを辞めてから新しいことを始めたそうです。でも辞める前に、準備金や当面の生活費など資金を貯めてから目標に進んだと書いてありました。
私はモデルという軸があって、他の分野の活動もしていますが、もし新しいことにチャレンジをしたいなら、何かの“蓄え”があると心強いかもしれません。それはお金だけではないと思います。キャリアや本業、技術、資格、人脈なんでもいいので、自分にとって財産となるような、支えや軸があるといいかもしれませんね。肩書きを増やしたり、新しいことに挑戦することは容易ではありません。でも刺激ややりがい、学びや気づきがあると思います。
多様性のある時代ですから、ひとつのことを貫き通すことも、さまざまな分野に挑戦することもできると思います。どちらにしても、自分らしさを求めて日々を過ごしたいですね」

“コトバ”を持つモデルとして歩みたい
今、秋に出版予定のエッセイに挑戦しています。着まわし提案や私服紹介などのスタイルブックよりも、私らしいかなと思い、心の中で大切にしていることを少しずつ書き溜めているところです。
モデルという軸に、テレビやラジオなどで人と会って話すこと、そして絵本やエッセイを通して思いを綴ることによって、これからも“コトバ”のあるモデルとして歩んでいけたらと思っています。

浜島直子

取材・文／笹本絵里
構成／幸山梨奈

PROFILE

浜島直子Naoko Hamajima

1976年北海道生まれ。18歳でデビューし、”はまじ”の愛称で親しまれる人気モデルに。ブログやInstagramで紹介される飾らないライフスタイルにも注目が集まる。モデルとして活動する一方で、NHK総合「あさイチ」などのテレビ出演するほか、NHKラジオ第１「まんまる」で水曜パートナーを務めるなど多方面で活躍。夫・アベカズヒロ氏とのユニット「阿部はまじ」として絵本『ねぶしろ』（ミルブックス）等がある。また最新刊『けだま』（大和書房）や『蝶の粉』（ミルブックス）など随筆にも定評がある。