実は、わたしが占い師をやめて脚本家に転身すると決心したのも、占いがきっかけでした。

ものを書く仕事へのあこがれは漠然と持っていたのですが、ここで覚悟を決めないと、このまま運気が落ちていく。落ちてしまったら、次に運が好転するまでに3年はかかる。だったら今しかない!

そして、わたしは「脚本」という新しい世界に飛び込んだのです。

それは「四柱推命」の運気でいうと、「空亡(くうぼう)期」(運気が急速に衰える凶運気で警戒が必要な時期)に落っこちる直前の年、わたしは28歳でした。

 

占い師を続けながらも、自分には向いていないとも感じていました。

 

今村先生は自分の後を継いでほしいとおっしゃってくれていましたが、占いを職業にすることは人の運命を左右してしまうわけですから、自らに対する厳しさが求められます。

自身がどこに向かっているかもわからず、これから「空亡期」に入るのにわたしは一体どうしたらいいのだろうと焦り、怖くなりました。

はじめて危機感を感じたのです。自分自身を見つめ直すと、幼い頃からわたしが褒められた数少ない体験はすべて、ものを書くことに関連していました。

そして、いつも胸の片隅にあった、いつかものを書く仕事につけたらという気持ちに気づいたのです。

知り合いだった脚本家の桃井章さんが声をかけてくださったのはその頃でした。
わたしは「これは運気に試されている」と思いました。

「今すごく忙しくて、締め切りがいくつも重なってしまったから、代わりに刑事ドラマの脚本を書いてみないか」

そして、今こうして神様から「宿題」が与えられたのだから、これは空亡期に落っこちる前の最後の力をしぼって取り組まなきゃいけないと思ったのです。1987年11月のことでした。

それから、わたしはこのチャンスを逃してはと、人生ではじめて努力をしました。何度も書き直し、必死に食らいつきました。そして、それが脚本家としてのデビュー作につながったのです。


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構成/金澤英恵

 

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