Brightのアドバイスのおかげで、難しいシーンも乗り越えられた


――昨年行われた新作ドラマの発表会で、『2gether』放送開始のニュースも解禁となりました。その時もきっと多くの反響があったと思うのですが、どんなお気持ちでしたか?

Bright もうとにかく精一杯がんばりたいという気持ちだけでしたね。それはそのときから今までずっと変わらないことで。自分のできる最大限のことをやろうと常に心に決めていました。

Win 僕は初めてのことだったので、とにかく緊張していたことしか覚えていなくて……。でもBrightの言う通り精一杯がんばりたいという気持ちは強かったです。

Bright あとは、発表を受けて、すごく温かいエールもたくさんいただいて。そういうみなさんの応援が僕たちの力になりました。

Win うん。すごくうれしかったです。

――おふたりはこの『2gether』が初共演。どうやって今のような信頼関係を築いていったのでしょうか?

 

Win 僕が最初はすごく心配だったんです。やっぱり初めてのドラマだったので、自分が何かしたことでスタッフさんや周りの人たちに迷惑をかけたりやりにくいことがあるんじゃないかなと思って。

Bright 僕は最初から心配してなかったけどね。Winのことははじめから信頼していた。

Win (くすぐったそうに)ありがとう。

Bright 経験がないからはじめは緊張するのが当たり前。でもそれも最初の4〜5シーンぐらいで、そこからはWinもどんどん慣れていって、もうまったく不安なところはなくなっていたし、そばにいてもずっと安心して見ていられました。

Win それは自分でもあったかもしれない。わりと早いうちに緊張がとけて、そこからはリラックスしながら撮影に臨めた気がします。

 

――ぜひ全13話の中で、特に演じるのが難しかったシーンについて聞かせてください。

Win 僕はEP.10でライブが終わった後にステージの裏側で泣くシーンがすごく大変でした。今まで一生懸命がんばってきたものがうまくいかなくて、それが悲しくてTineは泣いてしまうんですけど、その気持ちをどうやって自分の中でつくっていけばいいのかわからなくて……。

――あそこはTineが初めて涙を流すシーンで、視聴者としても心に残りました。その壁をどうやって乗り越えていったんでしょうか。

Win (隣にいるBrightを見て)Brightに相談しました。それで、自分の今までの人生を振り返って、自分に対してがっかりしたこととか、そういう気持ちを思い出したらってアドバイスをもらって。あのときのTineに近いシチュエーションを想像して、そこからTineに気持ちを近づけていってという感じでした。

Bright 僕がいちばん難しかったのは、Tineと初めて出会ったシーン。あそこは、SarawatがTineに恋におちる大切な場面です。あのシーンから、ふたりのすべてが始まっていく。だから、ちゃんと心に残るものにしなくちゃいけないと思っていました。

――Brightさんはどんなところに難しさを感じたんですか?

Bright 何が難しいかと言うと、あそこは台詞が一切ないんですね。声を出さずに、表情だけで気持ちを表現しなくちゃいけなかった。Tineに足を踏まれて、振り返ったTineと目が合った瞬間、SarawatはTineに恋におちた。それを表情だけでどれだけちゃんと観る人にわかりやすく伝えられるかということは、演じる側としてはすごく難しかったです。

Win あとはいちばん心に残ったという意味では、最終回のライブシーン。みんな一緒にいて、みんな幸せそうで、見ているだけで何だか温かい気持ちになれる。あそこは演じている僕にとってもいちばん気持ちいいシーンでした。

Bright いいシーンだよね。あとはそうだな。EP.9のSarawatが初めてTineを部屋に泊めるシーンも好きです。ソファに寝ているTineのところに行って、SarawatがTineをどかしてどうにか一緒に寝ようとするじゃないですか。あそこのふたりのやりとりが演じているときからすごくリアルだったんですよ。僕らの間に流れている空気がとても自然で、それになんだか感動したのを覚えています。

Win そこで言うと、EP.10でType(Tineの兄)に対してTineがSarawatのことを友達だと言ってしまって。そのことで少し怒ったSarawatとあとでケンカになるシーンがあるんですけど、あそこはすごく気持ちが入ったというか。自分でもお気に入りのシーンのひとつです。