「ビーイング・モード」なら悩みにとらわれない


つねになにかをしているドゥーイング・モードに対して、考えに反応せず、あるがままでいるのが「ビーイング・モード」です。
 
人はビーイング・モードのときには、いま、ここで生きているということに気づき、過去や将来について、よけいなことを考えたりしません。シンプルに、目の前のことに集中できます。

 

仕事にとりくむときには、いろいろと考える必要があります。しかし、人生にはなにも考えなくてよい瞬間もあります。たとえば旅行をして温泉に入り、体の感覚に意識を向けていると、ふと、なにも考えない瞬間が生まれます。

私たちの体には一瞬ごとになんらかの感覚が生じ、変化していきます。その感覚に意識を向け続けることで、静かにすごせるようになり、悩みが深まることもなくなります。苦手な会議の前でも同じようにすればよいのです。

<ビーイング・モードになるための4つの段階>

① 考えにも気づく
瞑想によって一瞬ごとに変化している感覚に意識を向けると、考えも一瞬ですぎさっていく感覚のひとつだと気づく。

② 現実がみえてくる
考えは自動的に生まれるが、それが「ただの考え」だと気づくことで、いちいち反応しなくなる。目の前で起きている現実がみえてくる。

③ いまを生きられる
会議の例でいえば、過去の失敗やそれをくり返すことへの不安よりも、会議そのものに注意が向き、いま必要なことをシンプルに理解し、実行できる。

④ ビーイング・モードに
自分は「いま」「ここで」生きていることに気づき、目の前の現実に集中できる。それをビーイング・モードという。このモードでいれば、悩みが深まらない。

いつもこのように泰然自若としていることはできませんが、意識的にこのモードの時間をつくることで、考えが整理され、悩みが解消されやすくなります。