献血前に水分をしっかりとればよかった

 

そろそろ終わりという頃に、血管迷走神経反応(VVR)というものになってしまいました。血圧が大きく下がり、頭が酸欠のようにフラフラ、ふわっと宙に浮くような感覚。以前経験したことがあるので、「ああ、きてしまった」とわかったのですが、看護師さんに伝えたくても口が動かず、どうしようと思っていたら、看護師さんが血圧を見て気づき、頭をもっと下げるなどの対処をしてくださいました。

医師の方に診ていただき、水分をたくさんとり、「お菓子も食べて!」とお菓子もいただき、少しゆっくりしていたら回復してきました。

看護師さんによると、原因ははっきりとはわからないけれど、寝不足や疲れているとき、水分不足などさまざまだそう。「初めてだったから、きっと緊張もしていましたよね」と優しく声をかけていただきました。

私自身、怖がりで痛がりで。最初の指先の血液検査でチクッと針を刺ししたときにイメージが膨らみすぎてしまったかもしれないと思いつつ、いただいたペットボトルのドリンクを全部飲んでおけば、少なくとも水分の面では軽減されたかなあと思い返しました。ご迷惑をおかけしてしまって、反省。

資料によると、VVRになる人は0.6%ほどだそう。1000人のうち6人。つまり99%の人は大丈夫ということなので、脅かしてしまったらごめんなさい。心配されないでくださいね。

とはいえ、VVRにより事故につながったケースもあるそうで、「帰り道、少しでもクラクラしたら、すぐにしゃがんでください。倒れて頭をぶつけることが心配ですから」と念押しされました。

20分くらい横になっていたら体調はすっかり回復。献血カードと、ドリンクやお菓子をいただき、帰途へ。途中クラクラすることもなく、無事帰ることができました。
 

 

献血も、誰かの役に立てることの一つ


出かける前に、献血に行く話を子どもたちにしたら、下の娘が「なんか怖い。献血で誰かを助けられても、お母さんが具合悪くなったりしたら嫌だ」と、少し泣きそうでした。

「でも誰かが献血しないと、輸血の時の血液が足りなくなってしまうからね。大丈夫だよ、お母さん元気だし、行ってくるね」といって、(緊張していることは子どもの前では隠しつつ)出かけたのでした。

実際にはVVRになってしまったので、帰宅してからはそのあたりも正直に「血圧が下がってクラクラしちゃって、少し寝ていたから遅くなった。でももう元気だよ。無事献血できたよ」と伝えると、娘は少し泣きそうになりながらも、ホッとしていました。長男は「どれくらい血とったの?痛かった?」と興味しんしんでした。
その日は急ぎの仕事がなかったため、念のため(堂々と)ゴロゴロして過ごしました。

献血、イメージしていたよりもスムーズに進み(VVRになったこと以外)、いつもと違う世界が見られて、何よりも、ほんの少しだけれど誰かの役に立てたという喜びがありました。
また元気なときに、次はしっかり水分をとって、行けたらなあと思います。

社会貢献といったらおおげさですが、献血も、誰かの役に立てることの一つ。子どもたちにも、何か伝わったらいいなと思います。寄付も非常に大切ですが、寄付以外にもいろいろできることがあるのだなと感じました。

文/西山美紀
構成/片岡千晶(編集部)

 

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