気持ちのいいお通じを習慣づけるために、今日からすぐにできること。それは、腸内善玉菌の大好物をとることです。おすすめは食物繊維、オリゴ糖、そして、ヨーグルトをはじめとする発酵食品です。

 

【健美腸食材①】とり方で変わる食物繊維の効能
健美腸ライフに欠かせないのが、第6の栄養素とも呼ばれる食物繊維です。便のかたちを作り、便のもとになるのは食物繊維だけ。

ただし、「毎日サラダをたっぷりとっていれば大丈夫」というわけではありません。食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があります。どちらも腸に必要なものですが、それぞれ役割が異なります。

 

不溶性食物繊維は、水に溶けずに腸内の水分などを吸着して数倍に膨らみ、便のかさを増すことで、腸を刺激して排便を促します。不溶性食物繊維を特に多く含む食材としては、根菜類、芋類、きのこ類、豆類、穀類などがあげられます。

一方、水溶性食物繊維は、水に溶ける食物繊維です。水分を含むと粘度が増し、便の水分量を増やしてやわらかくします。腸内で善玉菌のエサになり善玉菌を増やすほか、血糖値の上昇やコレステロールの増加を抑える働きもあります。水溶性食物繊維を多く含む食材には、果物、野菜、海藻類、きのこ類、こんにゃく、芋類などがあげられます。両方の食物繊維を豊富に含む、大麦、もち麦、芋類、きのこ類などは、さらに優秀な健美腸食材といえます。

私のイチオシは水溶性食物繊維たっぷりのフルーツ。りんご、バナナ、キウイフルーツ、いちご、みかんなどのフルーツには、ペクチンと呼ばれる水溶性食物繊維が豊富です、ペクチンには、乳酸菌などの善玉菌を増やす、血中のコレステロールをスムーズに排出するなどの健美腸効果が期待できます。

 

【健美腸食材②】甘味料はオリゴ糖にチェンジ
甘みがほしいときには、白砂糖はできるだけ避けるようにして、オリゴ糖を利用するのがおすすめです。オリゴ糖は、「プレバイオティクス」と言って、有益な腸内細菌のエサになり、腸内環境を改善してくれることから注目される食材。胃や小腸で消化吸収されることなく、大腸に届き、ビフィズス菌の栄養素となり、善玉菌の繁殖を助けてくれます。オリゴ糖は食物繊維が豊富なバナナ、ごぼう、玉ねぎ、きなこなどにも含まれていますから、こうした食材を積極的にとることも、健美腸ライフにつながります。

【健美腸食材③】和食は発酵食品の宝庫
日本の発酵食品には、味噌、しょうゆ、みりん、甘酒など麹菌由来のものが数多くあります。また、ぬか漬け、味噌、しょうゆには、数億個もの植物性乳酸菌、酵母などの微生物がいるといわれています。植物性乳酸菌は、善玉菌が生きたまま腸に届く乳酸菌として注目されています。そのほか、納豆も納豆菌が生きたまま腸に届く優秀食材。自ら善玉菌として働くとともに、ビフィズス菌などほかの善玉菌も増やしてくれます

【健美腸食材④】ヨーグルトは健美腸の強い味方
乳酸菌たっぷりのヨーグルトの摂取を習慣づければ、腸内の善玉菌を手軽に増やすことができます。1日200gのヨーグルトを摂取することで、腸内環境が自然に整います。自分に合ったヨーグルトを見つけたい人は、2週間同じヨーグルトをとり続け、2週間後の腸の状態を見るようにしてください。