唯一我慢できないのが食べること

 

お金の力やプロの手を借りないという信条は、スキンケアにおいても同じです。

「こちらも特別なことは何もしていないんです。本当にエステも行きませんし、高価な化粧品も使っていない。丁寧に洗って化粧水と美容液をつけるのみ。
しいていえば、ときどきアイシートを貼っているぐらいですね。これも体型維持と同様、こまめに体を動かして、新陳代謝を上げることが一番です」

肌のツヤも若い頃から変わらず!

そうは言ってもスリムなのはあまり食べてないからでは?と思った方もいらっしゃるかもしれません。が、むしろそれは逆。小柳さんと言えば、芸能界でも有名な“大食い”なのです。

「もう何でも食べますよ。お肉も甘いものもジャンクフードも大好きだし、間食もいっぱいします。ドラマの撮影現場では、差し入れが置かれていると、『みんな、早く食べないとルミ子さんに全部食べられちゃうよ』なんて言われていたくらい。
これまでストイックに日々のトレーニングを続けてきましたし、肺炎をおこしかけていてもステージに立ったくらいプロ根性のある私ですが、食べ物に関してだけは意志が弱いんです。どうしても『食べたい』という欲求を我慢することができず、ついつい動けなくなるくらいまで食べてしまうんですよね……」

ただ、無意識にバランスといものは取ろうとしているかもしれない、と言います。

「お肉だけでなく野菜もいっぱい食べますし、キノコ類や海藻なんかもよく食べてますね。あと納豆も大好き。
要はいっぱい食べているという話なんですけど、それも大事だと思っていて。やっぱり体の治癒力や免疫を侮ってはいけない。太るからと食べる量をおさえたり、歳だからと諦めてしまうのではなく、たくさん食べてたくさん動く!
そうやって内側からしっかりケアするのが、結局は美を保つ一番の近道だと思うんです」

 

弁論大会で優勝したトーク力を生かしたい

 

年齢を重ねても次から次へと新しいことへの興味が沸き、さらに挑戦もし続けている小柳さん。ここ数年はサッカーに夢中の日々ですが、さらに新たにやりたいと思っていることはあるのでしょうか?

「人間って皆、それぞれの悩みを抱えていて、その解決策が見つけられなくて苦しんでいるじゃないですか。ましてや今はコロナ禍なんて問題にも直面してしまって、一人では対応しきれないことも多いと思うんです。
だから私、そういった方たちを励ませるようなトークショーをできたらな、と思っているんですよ。自分的には八方塞がりというときでも、人からちょっとしたアドバイスをもらうだけで元気になれたりするもの。そういう方ってたくさんいらっしゃると思うので、少しでも力になりたいんです。

 

今回のようにインタビューにお答えする形でもそれはできますが、肉声の持つ力ってまた違うと思うんですよね。実は私、こう見えて昔、弁論大会で優勝したこともあるんです。話すことにはちょっと自信があるんですよ。
だからその技術と、これまでの経験値をもって講演をするなど、迷ったり悩んだりして出口を見つけられず苦しんでいる人たちの助けになりたい。今はそれが一番やりたいことです」

いくつになっても、新しいことへの興味、そして分析し、自分に落とし込むというエネルギーが衰えることのない小柳ルミ子さん。
今後も変わらず美しく、パワフルに活躍され、私たちを勇気づけてくれることでしょう。

 
取材・文/山本奈緒子
撮影/Junko Yokoyama (Lorimer management+)
構成/片岡千晶(編集部)

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