――そろそろ回復の兆しはありますか？
やっと、ですね。心身共に元気だな！っていう実感がちゃんとある。
友達も「りえ、安定してそうだから、そろそろパートナーがいてもいいんじゃない？」って。大根仁監督にも「今なら彼氏作っていいよ」って言われました（笑）。
そういう友人たちは、私よりも私を知っているから。彼らにそんなふうに言われたのは初めてかもしれない。
誰かのために幸せになるわけじゃないけど、でも、自分が大切に思う仲間や家族に喜んでもらえたら素直に嬉しいですよね。私自身も、一緒に美味しいものを食べたり、楽しいことがシェアできる相手がいたらいいな、という気持ちがやっと自然に湧きあがってきました。
――今までと人を見る目って変わりましたか？
うん、変わりました。
これまではもっと刹那的なものに惹かれがちだったし、そういう感情が全くないかと言われたら嘘になるんだけど、でも今は、温かな未来を一緒に見据えていける人がいいなと素直に思う。これは面白い変化です。
去年、占ってもらう機会があったゲッターズ飯田さんにも「今までまったく意識がいかなかったような人に興味が湧きます。しかももう既に出会っていて、身近なところにいますよ」って言われて、ええっ！どこに！？ってテンション上がりました(笑)。
――もう出会っているって言われると、それだけでドキドキしそうですね（笑）。これからは、どんな人と恋愛したいと思っていますか？
私の場合は常に矢面に立つ仕事をしてきて、どこかでずっと孤独を感じていました。でも割としれっと乗り切れているように見られちゃうから「ひとりでも大丈夫ですよね」って言われがちだったし、実際それなりに乗り切れちゃうもんだから、自分でも私はしっかりしていると過信していたんですよね。
でも今日話したように、これまでの失敗や後悔も含めて、だんだんと「あれ？私は甘えたかったんだ」って気付けたというか。胸の奥に閉まってひた隠しにしてきた感情が出てきて、この年になって初めて自分の意外な欲望を知った、みたいなところがあるかもしれません。
友達には「次に付き合うとしたら、とにかくりえを国宝級に大事にしてくれる人を選んでね。それ以外は絶対に認めない」って言われています（笑）。たぶん今まで、大切にされた実感が自分の中であんまりないんです。
……いや違うな、大切にはされてきたのに、自分が本当に大切にされたい部分をくみとってもらえなかった。そしてそれは相手のせいではなくて、私も自分の奥底にある欲望に気付いていなかったし、飲み込んでいたからそうなったんだよな、って。
見せていたら全く違った形になったかもしれないから、相手にも申し訳なかったなと思います。
「言わなきゃわからないよ、りえちゃん」と言われる度に「言わなくてもわかってよ」っていうふうに思っていましたから（笑）
――40代からの恋愛は、正直に心の内を見せられる人と、が理想的ですか？
そうだったら最高ですよね。とにかく周りを不安にさせてきたという実感があるので(笑)、みんなに安心してもらえる恋愛ができたらいいなと思います。それは結果的に私自身も安心して委ねられる恋愛だと思うから。
これまで、“常に自分が先回りして何かを考える”みたいな付き合い方しかしかできなくて。「今これを言ったらこうなるな」って勝手に想像して勝手に疲れて、言えなかった言葉ばかりが溜まっていって。
相手を傷つけるのが嫌だからそうしていたけど、結果的にはそれが一番相手のことを傷つけていたんだなと今ならわかる。だから次があるなら、寄り添うことの本当の意味を考えて、正直に向き合える関係がいいなと思います。
――もう40歳も過ぎると恋愛することを諦める人と、これからときめく恋がしたい、という人に分かれるように感じていますが、今のともさかさんにとって、恋愛は必要なものですか？
必要だなと思います。日々の営みを豊かにする何かと出会うことは素晴らしいことだし、もちろん恋愛に限らないことだとは思うけど、やはり恋愛にしか成し得ないスペシャルな感情というものがある。
ただ、人生にはタイミングがあって、それは人知の及ばぬ領域なのかなと。本当の意味で自立できたときに、神様が面白いご褒美をくれるのではないでしょうか。多くを求めすぎず、今ある幸せを大切にして、良いご縁に出会えたら最高だなと思っています。
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スタイリスト／斉藤くみ
ヘアメイク／北一騎
取材・文／細谷美香
構成／片岡千晶（編集部）
＜衣装お問い合わせ先＞
エブール tel. 03-5412-1871
フラッパーズ tel. 03-5456-6866
ブランイリス エストネーション六本木ヒルズ店 tel. 0120-503-971
前回記事「【ともさかりえの恋愛】高校生の恋、そして27歳年上との恋」はこちら＞＞
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