画面共有時は資料を自分の背景に。最新のZoom機能にもトライ


「画面共有時は自分が小さく映るからほっとする」という方もいます。が、小さく映る時ほど、声での表現を頑張らないといけません。プレゼンターとしては、顔がリスナーによく見えている方が伝わりやすいし、ほんの少しだけ楽ができる、と私は思っています。先日アップデートされたZoomのバージョン5.2では「あったらいいな」と思っていた機能が加わりました。パワポの資料をそのままバーチャル背景にできるようになり、そこで話すプレゼンターの顔のサイズを変えられるようになったんです(画面共有→詳細→バーチャル背景としてのスライド、でファイルを選択)。それまで私は自分の話し方レッスンでパワポを共有する際、自分が映るスペースを作ったパワポを作る→それをスクショ→バーチャル背景リストに入れておく→ページ切り替えはバーチャル背景を違うものにする、というなにやらアナログな方法をとっていました。そういう意味ではこの新機能、格段に楽です!さくさくページ送りができます。これまでのバーチャル背景同様、見た目のSF感はあるので好みはあります。あと、指を差すのに手を伸ばしたりすると、手のまわりに自分の部屋の一部がぼんやり映ったりしますので、事前に必ずシミュレーションをしましょう。また、テレビ会議用に照明を買おうか悩んでいた方に朗報です。Zoom最新バージョンは、設定→ビデオ→「低照度に対して調整」をチェック、で簡単に顔が明るくできるように!自動でも手動でも選べるので試してみてください。


一番のりで入室して会議前に雑談


「今日も暑いですね。みなさん、お集まりいただきありがとうございます。今日はこのプロジェクトをご提案くださった〜部長が体調を崩されてご欠席と伺いまして心配しております。我が家もエアコンが壊れまして…」。リスナーの立場からするとプレゼンは集中して聞かなくてはいけません。「コンパクトなのがいい」という気持ちがどこかに全員にあります。オンラインで、長い挨拶や、だらだらした雑談は正直、必要ありません。とはいえ、です。雑談でコミュニケーションをとること自体はいいですし、あなたの緊張をほぐしてくれるでしょう。もし可能であれば、会議の始まる前、自分が一番に入室し(別にホストがいるなら二番)、メンバーが揃うのを迎えながら簡単な会話を交わすといいでしょう。早く入室することで、環境に早く慣れることもできます。
 

オンラインはリアルと「別競技」


何度もやってみたけど「やっぱりオンラインは話しづらい」という苦手意識があるのなら、「違って当たり前」と思うことです。同じようにできないからストレスをためるのではなく、オンラインならではの有効な方法があるんだ、と考えればいいのです。オンラインを逆手にとって、自分が話しやすい環境をつくりましょう。「もともとリスナーの反応は薄いもの」「話しているのがひとりなだけで、みんな聞いてくれている」、というマインドセットひとつで、話す内容や伝え方に集中できますので、オンラインがそこまで手強く感じなくなりますよ。アフターコロナも、「会議はリアルとオンライン両方あり」が通常になるでしょう。企業では「今度のプレゼンはオンラインか。ならオンラインが得意な●●さんにやってもらおう」という会話がされるようになります。この1、2年は間違いなくオンライン会議のプレゼンやオペレーションで成果を出すことが、社内でも転職時にも大きな強みになります。自分から手を挙げてでも、どんどん経験を積んでいきましょう!

 
【今回のコラムのまとめ】
・リスナーは反応が薄いもの。自分のペースで
・プレゼンの直前は気合いよりもポイント確認
・練習はオンラインで誰かに聞いてもらう
・相手に見えていない部分のデスク周りで自分を盛り上げる。
・画面共有時の見せ方を模索する
・雑談や前説は、会議開始時間の前に済ませる
・オンラインプレゼンはリアルと別競技と考える
構成/幸山梨奈