4. 言い訳や愚痴の「あー忙しい」「忙しいんで」は
周りから見ると格好悪い口癖

「忙しい」が口癖になっている人の心理を考えてみました。

・周りに忙しくしていると思われたい。その方ができる人だ、かっこいいと思っているorその方が話しかけられず(頼まれず)に済む。
・皆に「いつも頑張ってるよね」と言われたい
・気が進まない誘いや余計な仕事を断る決まり文句

など、その人なりの肯定的な理由なのだと思います。でも相手には否定的なワードとして伝わってしまうのでもったいないですね。心を亡くす、と書く「忙」しいは、自分に心の余裕がないことを相手にアピールしてしまっています。人によって「忙しい」の感覚は違いますし、同じ仕事量でもそれを忙しいと思わない人もいます。なので、むやみに使うとちょっと格好悪い口癖です。仕事相手には、笑顔で言えない「忙しい」は口に出さない方が得策。ハードスケジュールを理由に断る場合は「その日は難しいんだけど、来週のこの日はどう?」など、代案を出すのがベストです。

 


5. 聞かされる部下まで疲弊する
「疲れた」


毎日のように沈んだ顔で会う人会う人に「疲れた」と言っている人は要注意です。疲れているのは自分なので、他の人には害がなさそうで、実は害しかありません。特にベテラン層が使っていると部下の士気は下がり、「忙しい」同様、相手はコミュニケーションをシャットアウトされた気分になります。何気なく言っていても、人によっては「私だって疲れてるよ!」と不快に思うはず。または、「どうしたら疲れがとれるのかな」「疲れているのに頼んだ私ってひどいな」と余計な気を揉んでしまう可能性も。「疲れた」は、信頼できる人に“たまに”こぼしたい言葉で、会社で多用はNGです。そして、自分が疲れている時は、同じプロジェクトで動いているチームも疲れているかもしれません。自分が疲れていると感じたときは「いま、キツい時期だけどみんな体調は大丈夫?」など周りに声がけするようにして“いい口癖”へと変換しましょう。
 

6. 言ったところでやることになる
「面倒くさい」


以前、知り合いに「あー面倒くさい」が口癖の人がいました。メールで誰をCCに入れるか、提出する書類の雛形が自分に合っていないこと、打ち合わせの場所を移動すること、丼ごはんを箸で最後の一粒まで食べること、何でもかんでも「面倒くさい」で表現していました。脳が本当に面倒くさいかを判断する前に、口から先に言葉が出ているようでした(笑)。聞いているこちらは楽しくないので、私はその人に、「この1時間だけ、面倒くさい、と言いたくなったら試しに『楽しい』って言い換えてみてください」と提案したところ、これが面白いくらいに「楽しい」の連発(しかもふくれ顔)で、その場にいた全員は大爆笑。仲がいい関係でしたら、そんな言い換えをしてもらってどれだけ言っているのかを意識させるのもいいと思います。家庭での口癖なら「愛してる」「(名前)、可愛い」「(名前)、かっこいい」など、普段言いづらい言葉に言い換えてもらうと、これが思いの外、早く直る近道になったりします。

正攻法の直し方としては、ネガティブ口癖が出てしまったら、「面倒くさい……けどさっさと片付けよう」「忙しい……けど明日は時間作れるよう努力するよ」「疲れた……けどチョコレートを食べて気分転換すれば大丈夫!」とネガティブワードを回収、ポジティブに着地しましょう。心の中でつい何度も言ってしまっている人も思考の中で言い換えた方が軽やかに過ごせますよ。

仕事でも家庭でもそうですが、ネガティブワードを口癖にしまうと、何より自分に呪文をかけているようなもの。思考が有言実行しますから、めんどくさがりの自分、いつも疲れている自分、いつも忙しい自分のできあがりです。そしてずっと聞かされている部下や家族にもその口癖が感染してしまいます。意識して卒業しましょう。