「デニムに合う=日常で使える」が名品を選ぶ基準に

10年ほど前に購入したバーキン。時計はエルメス、ブレスレットはララガン。デニムはエーゴールドイー、ブーツはメゾンマルジェラ。

ミキモトのパールも日常使いするようになったと話す麻琴さんですが、名品の選ぶ基準も日常で使えること、デニムに合うことになっていると言います。次に紹介してくれたエルメスのバーキンもそのひとつ。
「バーキンはスタイリストの勉強を始めていた20歳くらいから憧れていて、ずっと“バーキン貯金”をしていたんです。実際に購入したのは30歳のときだったかな。バーキンのような名品は特に“出会い”だから、出会ったときに買えないと悔しい思いをするので、コツコツ貯金していて。35㎝サイズで荷物もたくさん入るので、ラフに使うようにしています」

「マックスマーラのショップで『いちばんの定番コートを見せて下さい』とお伝えして出てきたのが“マニュエラ“。最近はエス マックスマーラのコートも気になっています」

もうひとつコツコツ貯金をし、一昨年麻琴さんのもとにやってきたのがマックスマーラの定番コート“マニュエラ”
「ずっと憧れはあったのですが、マックスマーラのコートはまだ早いかなと思っていて。もうだいぶ前から十分大人だったのですが(笑)、買ったのは一昨年のことです。雑誌の仕事でモデルさんに着てもらったら、あまりにかっこよくて、その日のお店に行きました(笑)。マックスマーラのコートはかなりバリエーションがあるのですが、いちばんの定番“マニュエラ”にしました。見ていても素敵でしたが、やはり着たときの気持ちの上がり方がすごかった! 着た瞬間に鳥肌が立ってゾワっとしました。コートを買って以来、気負わずにお店も訪ねるようになり、いろいろ試着させてもらってます。マックスマーラに行くと、年齢を重ねたからこそ似合う服、着られる服というのはやっぱりあるなと思わせてくれて、これからのおしゃれが楽しみになるんです」

トップスはオーラリー、デニムはエーゴールドイー。ベーシックなスタイルにさりげなく華やかさを添えるマノロ・ブラニクのハンギシ。

次に紹介してくれたのはマノロ・ブラニクのハンギシ。ビジューがついた定番フラットシューズです。
「かしこまった席にもはいてきますが、こんなふうにデニムと合わせるのが好きなんです。今くらいの時期までは素足で、寒くなったらデニムの裾をロールアップして、真っ白な薄手ソックスを合わせた遊びのあるコーディネートもいいですよ。あとはスカートで厚手のウールタイツを合わせるのも好き。タイツの色はキャメルやグレーが合うかな」
 

 

“最新”名品はティファニーのメトロ

最後に紹介してくれたのは、ティファニーのメトロ。麻琴さんの“最新”名品です。
「この細さがたまらいんです。メトロをつけるときは、重ねづけせず、シンプルに1本だけ。サイズがいくつかあるのですが、手首にぴたっと沿うものがよかったので、いちばん小さいサイズにしました。ダイヤのテニスブレスレットやカルティエのタンクフランセーズは、どれも私の師匠が愛用していたもの。働く女性として尊敬しているし憧れがあったので、いつか私も身につけられる女性になろうとずっと思っていました」

師匠の話も登場するスタイリスト福田麻琴さんのロングインタビューはこちら>>

さらにこの日は、隠れた名品というべき小物も紹介してくれました。サンローランのスカーフエルメスのベレー帽
「スカーフは黒で、幾何学模様が浮かび上がるシルク素材。以前のインスタライブでもお話ししたと思うのですが、最近ボウタイが気になっていて。タートルニットや白シャツに合わせられるものを探していて見つけたのがサンローランのスカーフなんです。今日は髪に結んでみました。エルメスのベレー帽は、もっとベレー帽を気軽にかぶれる女性になりたいなと思って選んだもの。まだInstagramでも公開していなくて、今日初めて皆さんの前で被りました」


大切に揃えてきた名品を思い出やコーディネートとともに紹介してくれた麻琴さん。実は話をしながらぐっとこみあげてくるものがあったそう。
「今日ご紹介したものは、どれも思いが詰まっていて。『あの頃の私、頑張ってたな』とか、『20歳で贈られたピアスをすると初心に返れるな』とか、いろいろ記憶や思いがこみ上げてきて、ちょっと泣きそうになっちゃった(笑)」

数々の名品はアイテムとしてももちろんですが、手にするまでのエピソードや付き合い方も麻琴さんらしくてとても素敵でしたね。

インスタライブでご紹介いただいた、麻琴さんの愛用コスメと最近のファッション事情は後編でご紹介します! また次回は“プチプラ名品”をテーマにインスタライブをしてくれると約束してくれました!こちらもお楽しみに♡
 

構成・文/幸山梨奈
 
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