黒目がちな瞳にきゅっと上がった口角、艶のある黒髪と透明感あふれる肌、そして可憐な笑顔――。年齢を重ねてもその無垢さがまったく曇ることのない驚異の存在、小西真奈美さん。思わず、42歳という年齢が信じられないです、と伝えると「私、顔が育たなかったんですよね(笑)。30代後半ぐらいから急に大人っぽくなるのかなと思っていたわけですよ。でも40歳になったときに、なんだかそうでもないらしい……? みたいな感じになって、今ではもう自分でも割り切っています(笑)」という答えが返ってきました。とは言え、大きな節目でもある40代を迎える時には、特別な思いや焦りなどもあったのでしょうか。

 

小西 真奈美
1978年10月27日生まれ。女優・歌手。1998年、つかこうへい演出の舞台『寝盗られ宗介』でデビュー。女優として数々のドラマ、映画、CMに出演中。歌手としては、2016年、舞台『KREVAの新しい音楽劇「最高はひとつじゃない 2016 SAKURA」』にて初めてラップに挑戦。KREVAのシングル曲のカヴァー「トランキライザー」を初めて本人名義でリリース。同曲は iTunesのHIPHOPチャートで1位を獲得。2017年、インディーズでEP「I miss you」と、亀田誠治プロデュースのシングル「君とクリスマス」、「クリスマスプレゼント」を発表。2018年、ビクターより全曲自身で作詞作曲を行ったメジャー1stアルバム『Here We Go』をリリース。
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10年ごとにリセットされるんです


小西:焦るというよりも、よし! って感じでしたね(笑)。私、20代から30代、30代から40代って年齢の代が変わる時期がすごく好きで、楽しみなんです。なぜかというと、その度にその年代の0歳にリセットされて、何でもできる気持ちになるんですよね。だから私は大人になって、30代からバレエを始めちゃってるんです。この年齢で始めるなんて大丈夫かなとも思いましたし、実際に経験者の方たちの中に初心者として入って、すごく恥ずかしい思いもしました。でも30代の最初の頃は0歳みたいなものなんだから、失敗してもいいよね、種まきみたいな感じで始めちゃおう! って。39歳頃になると年長さんになるから、ちょっと肩の荷が降りるんですよ。20代の頃からそういう感覚があって、30歳になったら肩の荷が降ろせるはずだから、そこまでは頑張って駆け抜けよう、ってその先にご褒美を用意している感覚でした。

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そして40代になって始めたのはピアノ。レッスンに通い始めて1年もたたないうちにコロナ禍となり、今は習った曲を家でおさらいしているそう。作詞作曲も手がけ、アルバム『Cure』をリリースする歌手としての顔も持つ小西さんは、「何か楽器ができれば音楽を作るのにも役立つかなと思って」と、ピアノを始めたきっかけについて教えてくれました。

小西:ギターをやっていたことがあるのですが、爪がボロボロになっちゃって、ドラマの撮影のときに「すみません、手元に寄れません」と言われたんですよね。ピアノだったら大丈夫なんじゃないかなといざ始めてみたら、もう旋律だけですごく心が奪われる瞬間がありました。私は打ち込みの音が大好きなのですが、ピアノにしかないグッとくる感じがあったんですよね。まだ全然上手に弾けないながらも、このまま練習を続けていけば世界が広がるのかなと思っています。

小西真奈美さんの無垢と成熟が共存した表情
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