ブラックスタイルのジュエリーは、パール+ダイアモンド

写真:代表撮影/ロイター/アフロ

英国において、追悼ファッション=地味にすべき、という価値観はなく、意外にも華やかさありきなんです。

マストアイテムのお帽子は、かつてフェザーの飾りなどが付いたものも愛用されていましたが、最近ではクラシックな華やかさをもつタイプが主流になっています。

またブラックファッションの際には、ジュエリーの存在がより目立つだけに、選び方が重要。
エリザベス女王は、ピアスにブローチ、ネックレスとフルでお着けになっているのに全体の印象はとても上品。

ピアスは、一粒パールに小さなダイアモンドがついたもので、女王の鉄板デザイン。大き過ぎず、小さ過ぎない絶妙なバランスです。
ネックレスもパール。通常公務でも愛用されている、3連のものをここでもお着けに。
ブローチはボウのモチーフのダイアモンドと、戦没者への追悼を意味する赤いポピーの花のブローチとが左胸に、重ねるように着けられています。

毎年追悼式に際し、キーアイテムとなるポピーのブローチを引き立たせながら、パールとダイアモンドで華やかさもプラスされるのが、女王のブラックスタイルです。

シルバーヘアが主役!ゴージャスなブラック・ドレススタイル

写真:代表撮影/ロイター/アフロ

追悼式典の前夜には、チャリティフェスティバルが開催され、女王は毎年欠かさず出席。その時ももちろんブラック・スタイルですが、お帽子は無しでドレスアップをされます。
着こなし自体はよりシンプルなのに、とってもゴージャスなエリザベス女王に、毎年うっとりします。見事なシルバーヘアが、完全にファッションの一部となり、というより、むしろ主役級です!

ドレスはプレーンなデザイン。でも素材はネップツイードやベルベットといった、光沢感のある上質で華やかなものを選ばれ、遠くからでもわかる派手さではなく、上品な華を添えられます。

バッグや靴も、日頃から愛用されているものの中から、パテントなどパーティーにぴったりなものを選ばれ、全身でワントーンの異素材コーデに。

そしてもう一つ。口紅にも女王のこだわりが。
常にお洋服の色に合わせて選ばれる口紅ですが、ブラックスタイルの場合はピンク寄りの赤系が基本です。
白く美しい女王の肌に合わせた絶妙な色。若々しくノーブルな印象の決め手になっているのは、実は口紅といっても過言ではないかも。


誰しもが同時に歳を重ねていく中、いつまで可愛らしさを女性らしさを忘れない女王のメークや、歳を重ねたからこそ似合う、女王のブラック・スタイルは、お手本であり理想。憧れます!

構成/高橋香奈子、片岡千晶(編集部)

 

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