――ミュージカルを観るうちに、推しの俳優さんも見つかったり?

 

はい、祐様(山口祐一郎)のグッズ、いっぱい持ってます。前に『クリエ・ミュージカル・コレクション』を観に行ったときの席が通路側で、祐様にハイタッチしてもらって、「はぁ〜♡」ってなりました。
祐様との出会いは『ダンス オブ ヴァンパイア』でしたが、そこから過去の映像やDVDを掘っていって。体幹がブレないところやチャーミングな表情がね、ファンの人は共感してくださると思うけど、たまらなく素敵なんです。

 


――お仕事でご一緒する機会もありそうですね。

いや、やっぱりね、ファンはファンのままでいるのが幸せだと思いますよ。
『エリザベート』を観て以来の大ファンの井上芳雄さんと舞台で共演したんですね。
本物の芳雄さんはミュージカル界のプリンスとは思えないくらいすごくフラットな方で、共演者として最高の仲間だなと心から信頼している役者さんですが、やっぱりね、どうしても心の中で「ごめんなさい、お稽古のときもジャージじゃなくて、トート閣下の黒いマントをつけてきてもらえますか?」みたいな気持ちになってしまうというか。
芳雄さんにしたら、そんなこと思われていい迷惑だと思うけど(笑)。

――スターでいてほしいという気持ちが勝っちゃったんですね(笑)。『エリザベート』のあと、ハマった作品はありますか?

『レ・ミゼラブル』はやっぱり大好きです。曲が素晴らしすぎるから。
『ヘアスプレー』も好きなので渡辺直美ちゃんが主演する舞台も楽しみにしていたんですけど、今年はコロナで中止になってしまってすごく残念でした。

ずっと観続けられたらいいなと思っていたのが『キンキーブーツ』。楽屋にごあいさつに行って、(三浦)春馬くんの前で大号泣してしまったくらい、彼のローラには感動しました。
そのときの春馬くんが本当にリラックスしていて、あたたかくて。あの素晴らしい笑顔に包み込んでもらったような感覚は絶対に忘れないし、私の中では永遠に最高のローラです。
サントラも購入して、仕事でつらいときや自分の舞台の本番前には、「Raise You Up」を聴いてテンション上げることもあります。

あとは長く上演され続けている作品も素晴らしいなと。2020年は『Endless SHOCK』を観劇する機会に恵まれましたが、もはや『SHOCK』はひとつのジャンルだし、いろいろなミュージカルへのリスペクトを感じる素晴らしいエンターテイメント。
「堂本光一さんという同い年の人がこんなことをやっているんだ!」っていう驚きと尊敬で胸がいっぱいになりました。フライングも、私は「きゃー!飛んだー!」って大興奮だったのですが、ファンの方たちのマナーのよさにも感激しました。

――コロナ禍でたくさんの公演が中止になってしまって、今年は寂しかったですね。

本当に、エンタメの重要性を再確認させられましたよね。
この秋、久々に帝劇での観劇が叶ったのですが、私はやっぱり劇場という空間が大好きなんだな! と、しみじみ痛感しました。

ともさかりえが語る“沼”にハマる喜び「初の趣味・ミュージカル鑑賞でときめきが蘇る」スライダー1_1
ともさかりえが語る“沼”にハマる喜び「初の趣味・ミュージカル鑑賞でときめきが蘇る」スライダー1_2
ともさかりえが語る“沼”にハマる喜び「初の趣味・ミュージカル鑑賞でときめきが蘇る」スライダー1_3

演劇はお客さまに息を吹き込んでもらって成立するというか、やっぱり配信では感じられない温度や空気というものが絶対にある。今までは初日が開くことが当たり前だと思っていたけど、この2020年は役者という仕事の在り方を、みんなそれぞれの立場で考えさせられた一年だったのではないでしょうか?

私は芸能界デビューが早くて、趣味を全く持たずに大人になってしまったから、今、こうやってミュージカルにハマっている自分が新鮮だし、すごく楽しい。
老後に向けて長く夢中になれるものを見つけるって、とても大事なことなんじゃないかなと思う、この頃です。

撮影/若木信吾
スタイリスト/斉藤くみ
ヘアメイク/伴まどか
取材・文/細谷美香
構成/片岡千晶(編集部)

<衣装お問い合わせ先>
ebure GINZA SIX店 tel. 03-6274-6915
ジャーナル スタンダード 表参道 tel. 03-6418-7958
ショールーム セッション tel. 03-5464-9975

前回記事「意外!超敏感肌のともさかりえさんの悩み「肌ケアには体質改善も」」はこちら>>

 
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