34「久しぶりのセックスが痛い」性交痛の原因と解消法。大人が悩む腟委縮とは？

2021.6.7

高橋香奈子

「腟萎縮かも？」と思ったらどうすればいい？

「対処法としては、乾燥状態を解決してあげなければいけないので、デリケートゾーンケアの専用アイテムで保湿をしたり、セックス時に潤滑剤を利用することです」

カチカチになった腟壁をレーザーで柔らかくする治療を行う

「それでも解消しない場合は、『フェムタッチ』というレーザー治療もあります。腟壁にレーザーを照射することで、腟壁を柔らかくすることができ、潤いも増します。効果を実感できるようになったあとは、半年から１年に１回程度の照射の継続がおすすめです。

腟萎縮の状態が強い場合は、治療するレーザーが腟内に入らない方もいらっしゃいます。その場合はまず腟の入り口を柔らかくすることから始めます。ホルモンのクリームを塗布したり、専用のオイルを使った腟マッサージをお願いしています」

40〜50代はデリケートゾーンが変化する時！自分で見たり触って確認することが大事

「レーザーも入らないくらいの状態になってしまうと、ご自身も痛みで辛いでしょうし、治療も大変です。特に女性ホルモンが減る40代〜50代はデリケートゾーンが大きく変化する時期です。

自分の体の健康のためにも、“恥ずかしい”、“怖い”と思わずに、自分でデリケートゾーンのチェックをしたり、マッサージしたりすることをおすすめします」

教えていただいたのは
なおえビューティクリニック　喜田直江先生

喜田直江（きだなおえ）

平成13年、京都府立医科大学卒業後、産婦人科医として多数の分娩・手術症例を経験。平成15年、形成外科医として形成外科の基本から縫合の技術まで幅広く習得。平成18年大手美容外科にて美容外科・美容皮膚科全般を習得。特に婦人科系の美容手術は日本でも優秀の症例数を誇る。平成23年10月、東京・銀座に「なおえビューティクリニック」を開院。日本形成外科学会会員、日本性科学会会員、ビビーブ認定医、ウルトラヴェラ指導医。著書に『女性器コンプレックス愛する人と交われない女たちの苦悩』（幻冬舎）がある。

取材・文・構成／高橋香奈子

PROFILE

高橋香奈子Kanako Takahashi

ファッションエディター。女性誌の編集を始め、ウェブ媒体やファッションブランドのカタログ、広告のディレクション、書籍の編集などをおこなう。好きが高じて、旅行ガイド本『子連れGUAM－ラクチン・ストレスなし・子供も自分も楽しめるいちばん近い海外リゾートー』(ワニブックス刊)も出版。仕事の息抜きは、美しいビーチリゾートへ旅行して息子とべったりすること。Instagram： @futooshatai @takahashi_kanako_