着替えるように、住む場所を変えられる


もうひとつ、お金と同様に私たちの暮らしに欠かせないのが“住まい”です。新型コロナウイルスの影響によって多くの会社がリモートワークを導入したことで、住まいに対する世の中の意識も大きく変化しました。“場所の選択の自由”という新たな可能性を感じさせる風の時代は、どのように自分の居場所を見つけるべきなのでしょうか。

新著について、占星術好きの方だけでなく、たくさんの方に手にとってほしい、とyujiさん。「本書は歴史の転換期を星読みの観点から紐解く内容もあります。普段は占星術に興味がない男性の方や経営者の方も、そうした検証パートは面白く読んでいただけるのではないかなと思います」

「自分が好きと思える場所を選ぶことが、風の時代の住まい選びでもっとも重要な要素です。“通勤は1時間圏内! 会社に近い都内近郊がマスト!”という仕事ファーストの住まい選び方からは解放されて、自然が好きだから軽井沢に住みたい、海が好きだから湘南に住みたい、そういったインスピレーションを大切できるようになります。

これまではどうしても都市部にビジネスの優位性があり、都市部以外は仕事の可能性の幅が狭まってしまうという現実がありました。全ての職種とはいかないかもしれませんが、これからはそうした“土地の呪縛”が解除され、スナフキンのように旅したり、移動しながら生きることが時代に歓迎されます。ネットワーク環境さえあればどこでも働ける仕事をしているなら、どんどん移動して自分の感性に響く場所を探してみてください。気に入った土地で暮らせれば、仕事の生産性も家族の幸福度もぐんと上がるはずですから」

 


マイホーム購入、その代償に耐えられるか?


「スナフキンになれる時代」という言葉に心が軽やかになる一方、移動が推奨される時代に「マイホームは買うべきなのか?」という疑問も湧いてきます。yujiさんが考えるマイホーム購入の判断基準は“買うことで自分がどんなコンディションになるか”を重視すべきだそう。

「例えば、譲り受けた資産の売却益で一括購入できる場合などはいいと思いますが、今から仕事を猛烈に頑張らないとローン返済できないとか、自分の負荷が極端に高くなるような家の買い方は正直おすすめしません。居場所の問題というよりは、風の時代が推奨する“自分が心地良い状態”からかけ離れてしまうからです。風の時代がもう少し進めば、土の時代に“more and more”で作りすぎてしまった建物の価値が失われ始め、建物は削減されるかもしくは既にあるものを再利用していこうという流れになるはずです。そういった場所を無理のない金額で手に入れられるのであれば、リフォームをして自分が心地よい家に変えていくのもアリだと思いますよ」