「何が着たいかわからなくなったら棺に入れたい3つを考える」(はまじ)

 

岡本:はまじはおしゃれに迷ったときはどうしているの?

 


はまじ:私、何を着たらいいかわからなくなったときは、明日死ぬとして棺に入れたい3つは何だろうって考えるんです。極端ですよね(笑)

岡本:棺に入れるもの(笑)?

はまじ:そうそう。自分の中でじっーと考えて、3つ選ぶんです。現時点のまずひとつめはアーツ&サイエンスで買ったネイビーのカシュクールコート。これはまだ息子が小さいときに買ったもので、その思い出もあるし、本当にベーシックなものでとても好きなんです。ふたつめは3cmヒールのマルジェラのタビブーツ。8cmヒールのものは20年くらい前に買ってずっと大切にはいているんですが、子供もいるとはく機会が遠のいていて、日常ではける3cmヒールを最近買ったんです。そしてみっつめは昨年ベルリンに行ったときに市場で買った大きなかご。ふつうのかごだけど、肩にかけるひもがついて使いやすいし着こなしのはずしにもなる。こうやって棺に入れたい3つを思い浮かべると「日常で使えて、無理しなくてよくて、ベーシックなもの」が好きなんだと自分の好きを見つめ直せて、ひと呼吸おけるんです。

岡本:なるほど、そういうことか。確かに自分の好きをゆっくりと見直してみるのは大切なことだよね。

はまじ:敬子さんだったら棺に何入れます?

岡本:うーん、何だろう? 棺に納めるものは思いつかないけれど、棺に入るときに着る服なら、まぶしいくらいの蛍光色の服とかとか派手なものがいいな。それかいっそのこと水着(笑)。みんなに笑って見送ってほしいから、パッと見て笑えるものがいいかな。

はまじ:いいですね(笑)。じゃあ、無人島に持っていくとしたら?

岡本:櫛は必要かな。はまじは何持っていくの?

はまじ:今だったら、スタイリストの大橋利枝子さんのブランドのつなぎ!本当に動きやすいし、着ているとみんなに褒められるんです。無人島だから誰もいないんだけど(笑)。魚に褒めてもらおうかな(笑)。