“洗濯ブラザーズ”の茂木貴史さんにうかがう自宅での洗濯方法、第3回は部屋干しに関するギモンをASK。厚手の衣類が増えて、乾きにくくなる冬の洗濯物。上手な部屋干しの方法をマスターすれば、部屋干しの嫌なにおいも解決してくれます。普段は天日干し派という方も、部屋干しのイメージが一変するはず……!

 


Q:部屋干しと天日干し、どちらがおすすめ?

A:服を長持ちさせるなら、部屋干しの方がおすすめです。外干しだと紫外線で色あせたり、生地が傷んでしまうことも。最近は花粉やPM2.5など大気汚染物質も気になりますよね。部屋干しでも、洗い方と干し方の基本をおさえておけば、一年中部屋干しでも全く問題ありません。

 



Q:部屋干しだと洗濯物がきれいに乾きません……!

A:乾燥に必要な3原則「湿度・温度・風」を意識してみてください。洗濯物は、湿度は低く(40%以内)、温度は人が快適に感じるくらいがベスト(エアコンの温度は夏場の冷房は27℃くらい、冬場の暖房なら20℃くらい)です。そして風を送ることで乾きます。夏は湿度を下げて、冬は温度を上げて、風を送りましょう。

 

デニムなど、乾きにくい厚手の衣類は、サーキュレーターの風を下から当てます。除湿機を使うのもおすすめですし、なければ扇風機やエアコンの風でもOKです。また、暖かい空気は上に向かう性質があるので、部屋の高いところに干すと乾きやすくなります。なるべく洗濯後5時間以内で乾かすのが理想です。


Q:部屋干しすると嫌なにおいがするのはなぜ?

A:部屋干しで嫌な臭いがするのは、そもそもの洗い方に問題がある場合が多いです。汚れがひどい場合は第12回目でご紹介した前処理を行う、たっぷりの水で洗う、洗濯物を詰め込みすぎない……といった基本をおさえるだけで変わります。

 

また、洗濯機に脱いだものを直接入れておくのもNG!雑菌が繁殖しニオイの原因になるので、通気性の良い洗濯カゴに入れておきましょう。可能なら脱いでから24時間以内に洗濯するのがおすすめです。汗をかいたTシャツやシャツをすぐに洗えない場合は、ハンガーに干して乾燥させておくと黄ばみにくくなります。

Q:部屋干し用洗剤は必要?

A:ここまで紹介したやり方を実践すれば、いつも使っている洗剤で問題ありません。


部屋干し臭の原因は、そもそもの洗い方と干し方に問題があったのですね……!部屋干しの方が洋服も長持ちするそうなので、ぜひ参考にしてみてください。次回は、今まで誰も教えてくれなかった?!洗濯の基本について改めてうかがいます。

 

『日本一の洗濯屋が教える 間違いだらけの洗濯術』
洗濯ブラザーズ 著

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「生乾きの臭い」「黄ばみ」「シワ」「シミ」などの洗濯の悩みは、間違った洗い方で起きているもので、ちょっとした工夫で解消する方法を紹介。また、キレイに洗えるだけではなく、同時に服を傷めず長持ちさせられるのが、洗濯ブラザーズ式・洗濯術の特徴である。この方法なら、9割以上の洗濯物は自宅で洗えて、クリーニング代を大幅に節約することができる。

写真/杉山和行
取材・構成・文/出原杏子

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