【質問6】どんな有効性が期待できますか?

接種前、消毒中の筆者

少なくとも現時点ではっきりと言えることは、症状のある新型コロナウイルス感染症をとても高い確率で防ぐことができそうだということです。

重症化や死亡を防ぐ傾向も見られていますが、臨床試験の中で重症化した人の数が少なかったので、評価するには十分な数とはいえません。

無症状の感染までを防ぐのか、ひいては感染の広がりをどこまで抑えてくれるのかについては、残念ながら臨床試験からはまだ分かりません。

また、ワクチンを打った後、効果が出始めるのには2週間ほど、効果が最大化するのには1ヵ月ほどかかると考えられています。

このような理由から、ワクチンを接種した後もこれまでと同様にマスクや手洗いなどの感染対策を怠ってはいけないと考えます。

ただし、近い将来、ワクチン接種が広がった国の感染者の動向や臨床試験の追試の結果などから、より素晴らしい結果が明らかになり、マスクなどを卒業できる日も来るかもしれません。


【質問7】どんな副作用がありますか?


予想を超えるような副作用は今のところ見つかっていません。

まずは、局所反応として、注射部位の痛みや腫れなどが見られる場合があります。私の場合には、わずかな違和感だけが出ました。

その他の副反応として報告されているもののうち、軽症で頻度が高いのは、倦怠感(約5割)、頭痛(約4割)、筋肉痛(約3割)、関節痛(約2割)、発熱(約1割)。この中で重度となり2%を超えたのは、倦怠感(3.8%)、頭痛(2%)のみでした。

ただし、臨床試験の中では、偽のワクチン(有効成分が何も含まれていないもの)を接種していた人たちの中でも、倦怠感や頭痛が2~3割の人で見られていましたので、部分的には心理的な影響などもあった可能性もあります。

また、頻度は稀のようですが重大なアレルギー反応も報告されています。これはどんな薬にもつきものですが、このワクチンでもアレルギーが起こることがあるようです。このため、注射して15分は念のためにアレルギー反応がないかを観察することになっています。

なお、私はこれらの副作用は一つも出ませんでした。

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