ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考える連載です。今回は、マッチングアプリで婚活をして3ヶ月で成婚を果たした奈々さんへの結婚までの経緯を伺います。
たかが恋愛。うまくいかなくても人生の学びをクリアしたと思って
3つのマッチングアプリと結婚相談所への登録で毎週1〜2人の男性と「面接」し、半年かかってようやく運命の相手、タケルさんに出会えた奈々さん。
結構な人数とデートしていた計算になりますが、なかなかいい相手に巡り会えない時期に婚活女性が皆直面するという、〝婚活疲れ〟はどう対処していたのでしょう?
奈々さん:私がマッチングアプリで婚活するきっかけになった、同じくアラフォーでアプリで出会って3ヶ月で結婚した方の話を聞いていたので、その人のやり方を参考にしようと思ってがんばっていました。みんな、傷つきたくないという気持ちから、アプリでちょっと上手く行かないとあきらめちゃうけど、私は「そんな弱音を吐いていても仕方ない」と思い、上手く行った人の話を真似するようにしていたんです。婚活疲れでメンタルクリニックに行く人も多いらしいですが、たかが恋愛。もし上手く行かなくても、自分にとって必要な学びをひとつクリアした、って思えばいいんです。
さて、前回お伝えした奈々さんの結婚相手に譲れない5つの条件をクリアしたタケルさんに会って、「キュンキュンするようなときめきは感じないけど、嫌だと思うところが一個もなかった」ことから、2度目のデートをすることに。
2度目のデートではタケルさんの運転でドライブへ。このときすでに奈々さんは、「付き合ってもいいな」と思ったそう。交際3ヶ月で成婚しただけあって、さすが、決断が早い! これは奈々さんの中で結婚相手や結婚に求めるものがあらかじめきちんと棚卸しされていたからですよね。
さかい:その決め手は何だったんですか?
奈々さん:運転にも嫌なところがなかったし、一緒に居てイラッとすることもないのがいちばんでした。それに彼には「この人は信用して大丈夫」という絶対的な安心感があって、今までの他の人とは全く違いました。私を不安にさせないで自己開示してくれるから、誠実だなと感じられたんです。
婚活って他の人と同時並行も当たり前なのですが、タケルさんは今までの婚活話をオープンに話してくれるし、45歳までひとりだったのも海外赴任が長くて43歳のときに帰国したから、という明確な理由があったため。他の女性の影を感じなかったのも安心材料に。たしかに、バックグランドがわからない婚活だからこそ、そういう安心感が何よりも大事ですよね。
「後は彼次第だな」と思っていたところ、3回目のデートで旅行好きな彼から「今度旅行に行かない?」という話が。この時点ですでにふたりは毎日寝る前に電話で話して3時間盛り上がるくらいにお互い好き好きオーラを発していて、お泊まりも特に問題ないと感じるほどになっていたのです。
ふたりは5回目のデートでとある城下町に車で3時間かけてドライブがてら、2泊3日の旅行に行くことになりました。
さかい:5回目で2泊3日の旅行、しかも長時間ドライブってすごくハードル高くないですか!?
奈々さん:そうですよね(笑)。でも不思議と不安はなくて、彼と一緒なら楽しいだろうなと思えたんです。
マッチングアプリで会った相手と5回目で旅行ってチャレンジャーだなと思ってしまいましたが、このときにはすでに奈々さんはタケルさんの結婚の意思を確認していて、結婚を匂わせてきたから旅行を承諾したそう。
奈々さん:「旅行に行くってことはちゃんと付き合うってことでいいんだよね? いい歳なんだから結婚前提ってことよね?」と聞いて、「もちろんだよ」と言われたので。もうふたりの仲では結婚することは決まっていて、そのストーリーに乗っかった、という感じですね。
旅行に行くとお互いの相性ってすごく良くわかると思うのですが、このときの旅行で奈々さんは、食べたいものやお腹が空くタイミング、入りたかったお店が混んでいたときにどうするかなどの対応を見ていて、「この人とならお互いにいろんなことを擦り合わせたり譲り合ったりできそうだな」と安心感をさらに深めました。
この去年9月の旅行のときに結婚の話になり、翌週には婚約指輪を買いに行ったそう。アラフォー以上の交際は結婚が決まるときはスピード感があると聞きますが、ここまでスムーズとは! あ、あやかりたい……(こればっかり)。
このあと、結婚までのお話と結婚後の生活については次回に続きます。
構成/川端里恵(編集部)
Comment