やってはいけない④ 住宅ローンの金利だけを見て見直しをする

 

中村:住宅ローンは、金利だけに注目しがちなのですが、住宅ローンにつける「団信(団体信用生命保険)」(返済者に万一のことがあった場合に、以降の返済がなくなる保険)なども含めて考えることが大切です。

片岡:そうなんですね! 金利が安いところだけを見てしまいそう……。

中村:「団信」の内容が異なる場合があるので、しっかり中身を確認したいですね。例えば、団信によってローンがなくなるのは、死亡した場合なのか、それとも三大疾病になった場合なのか、といったところをチェックしてください。

住宅ローンを借り換える場合、新しいローンについている「団信」の内容によっては、保険も見直す必要があります。例えば、それまで加入している保険の保障額を下げたり、逆に新たに保険を上乗せしたりする必要があるかもしれません。「団信」の保険を含めて、トータルで考えてください。

 


やってはいけない⑤ 住宅ローン専門ではないお金の専門家に相談する


片岡:住宅ローンについていざ相談したいとなると、金融機関なのかファイナンシャルプランナーなのか、いったいどこに行けばいいのかわからないのですが……。

中村:金融機関の場合は、その金融機関で扱っているものしか紹介できませんので、事前にどこの金融機関のどの商品がいいのか、よく調べておくことが大切ですね。

また、ファイナンシャルプランナーなどの専門家の場合は、貸金業登録のない業者の場合は、銀行と消費者とを結んだり、仲介・媒介したりという行為は貸金業法に抵触することになり、違法となってしまうことに注意が必要です。

そのため、相談する際には、貸金業登録がある専門家を選ぶことが大切です。ちなみに、弊社は金融庁に登録済みです。日本全国、どこの金融機関のものでも、お客様に提案することができます。

片岡:お金のプロでも、いろいろな違いがあるんですね。

西山:医師の場合も内科、外科、皮膚科などと専門分野があることにちょっと似ていますね。お金の専門家も、家計管理や投資、老後や相続のことなど、得意分野も異なったり。

中村:そうなんです。住宅ローンはかなり長い付き合いになりますので、家計の状況や保険、今後お金を使う予定などを踏まえたうえで考える必要がありますね。

杓子定規に、例えば「住宅ローンの支払期間を短くすれば、絶対に安心」ということはありません。ケースによっては、住宅ローンの期間をのばして安心を得る方法もあります。トータルに考えることが大切なので、住宅ローンの専門家にご相談いただくと安心だと思います。
 

取材・文/西山美紀
構成/片岡千晶(編集部)
この記事は2021年2月22日に配信したものです。
mi-molletで人気だったため再掲載しております。

 

第2回「住宅ローンの繰り上げ返済、後で損する3つのパターン」3月1日公開予定
第3回「住宅ローン借り換えタイミング「見きわめるための3つのポイント」」3月8日公開予定


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