次のテーマは、世界の知恵で更年期を乗り切ること
 

――更年期に関する情報が、日本にあまり多くないのは、更年期アレルギーからかもしれません。前向きに取り上げるのは難しそうですね。

そうなんです。なかなか辛いことが多いですね。でも、いつの間にか更年期を通過する人もいれば、離職をするほど症状が重い人もいるほど、体調は千差万別です。「生理が上がる」「髪が抜ける」「骨粗鬆症」……。取材をしていても楽しい話が少ないので、「更年期の話なんてヤダ」とこの話題自体を避ける人も中にはいます。女性ではなくなってしまうと思っている人も多くて、そのことがこういった拒否反応に繋がってしまうのかなとも思います。

――日本人男性は、若い女性を好む風潮があるからでしょうか?

そういう風潮も確かにあると思います。でも、海外には光を見つけることがあるんですよ。先日、日本人の女友達が素敵な話をしてくれました。「シンガポール人の彼に更年期で体が火照るっていう話をしたら、『冷たい白ワインを用意しているからプールで泳いでおいで』と言ってくれて。そのあと、彼の仲間たちがみんなでギターを弾いてくれました。イライラしたりホットフラッシュがあっても、この時期だけは自分に厳しくしすぎなくていいんじゃないかしら。辛い時こそ美味しいものを食べて良い音楽を聴いてのんびりしたらいいのよ。」というお話で。男性も含めて周りの理解がある環境っていいですよね。残念ながら自分の周りにはこんなに優しい男性はいませんが、広い世の中にはこんなにイケてる男性が存在しているんだ!そう思うだけで癒されます。

 

――わーー素敵すぎる!!日本人は、更年期っていうと「命の母飲まなくちゃ」って、みんなそうなっちゃう(笑)。

解決手段の選択肢が少ないですね。海外には、日本とは違う知恵が数多くあると思っているんです。それと日本人にとって更年期は真っ暗だと思われがちなので、他の国のメソッドを紹介して、明るく乗り切っていきたい。特にインドにはアーユル・ヴェーダという5千年も続いている伝統医療があります。そこから知恵を学んでいます。

 

――なぜインドに目をつけたのですか?

今住んでいるシンガポールに在住の、インド人のヨガ大学の先生からヨガと講義を受け続けて、ヨガインストラクターの資格を取りました。インド人の生徒に混じって学び、彼らがどのような心持ちでヨガを学んでいるかを知りました。日本ではヨガといえばお洒落なヨガウェアを着て、セレブやモデルさんがやっているスポーツ・ヨガのイメージが強いですが、インドの長い歴史に基づいたメソッドとして、別の角度からの知識を紹介したいと思っています。

 

――確かに、私たちが知らない歴史ある知恵がありそうですね。文化も違いますし。

そうそう、インド料理の先生から教わったのですが、インドでは離乳食に殺菌作用のあるターメリックを入れるんです。赤ちゃんの時からちょっとずつカレーに近づけている(笑)。子供が受ける教育も、母が娘に伝える知恵袋も、そんな風に日本と全然違うわけだから、日本では全く聞いたこともない更年期の知恵袋が絶対あるはずだと思ったのですが、やはりありました!
インドだけではなく、明るく乗り切るという意味で、ラテンの国々の人にその方法を聞いてみるのも面白いかもしれませんね。

 

――面白そうですね。ワクワクします。それをコミックエッセイで紹介するんですね。

はい、今まで色々な国の女性たちから聞いた話を交えながら、これまでになかった概念をコミックエッセイで表現できたらと思っています。アラフィフは40代の延長で、まだまだ若くて可能性も沢山あります。更年期でモヤモヤっとしていた霧が晴れて、読んでくださった方の心が少しでも温まるような内容を目指していきたいです。是非ご覧頂けましたら嬉しいです。



コロナ禍で漫然とした不安と憂鬱が続く中でも、ポストコロナの変化が求められる中でも、栗尾さんのように、柔軟さと明るく前向きなマインドセットを持っていれば、風のように身軽に生きていけそうです。更年期だって怖くないかもしれません!
アラフィフにはまだまだ遠い皆さんも、いつかたどり着く道に向かって楽しく進んで行けそうな栗尾さんの次の作品が待ち遠しいです。

mimosaさん

フランスのアートや音楽が好きで、フランス語を勉強中です!(全然上達しませんが。。) 
北欧のインテリアや、日常を大事にする暮らし方も好きです。
今は海外旅行には行けないので、インテリアや食器、グリーンなどで、毎日を楽しむアイデアを考えていこうと思っています!


〔ミモレ編集室〕では、現在第4期メンバーを募集しています。ご入会後も合わないと感じたらいつでも退会可能です。少しでもご興味を持たれた方は、お気軽な気持ちで覗きに来てくださいね。

〔ミモレ編集室〕の詳しい活動内容はこちらから>>