世界平和に必要なのは偉人よりも「推し」

 

ありがたいことに、僕の推しはみんな真面目で礼儀正しくて謙虚な方たちばかり。そんな推しの内面に惹かれれば惹かれるほど、推しに足る人間であらねばと勝手に意識も高くなる。そうこうしているうちに、自然と人との接し方も慎み深くなったし、配慮を重ねるようになった。マナーを学ぶことにお金を払うよりも、推しにお金を積んだ方が人格が磨かれました。

 

さらに付け加えるなら、こちとら定期的にチケット争奪戦という血で血を洗う争いの場に身を投じなければならない永遠のソルジャー。しかもそこは生きて帰れるかは運頼みという容赦ない戦場です。その運をちょっとでも引き上げるためなら、積める徳は全部積むのがオタクというもの。東に迷子の子どもがいれば行って交番まで送り届け、西に重い荷物を抱えたお年寄りがいれば行って代わりにおぶってあげるのです。

そうやって悪口も言わなくなり、すぐキレるのもやめ、他人に親切を施すようになると、自然と情緒も安定してくるし、常に優しい世界の住人でいられる。これはメンタルが荒れやすい僕にとって、めちゃくちゃ劇的なことでした。

こんな感じで優しい世界の住人が増えていけば、もっと世の中は穏やかになるし、地球上から争いもなくなると本気で思ってる。今、世界平和に必要なのは、ガンジーでもマザー・テレサでもなく、推しなのです。