仕事探しのポイント。好きで得意なことってなんだっけ?


パートではなく、月給のもらえる社員になりたい。そう考えたとき、じつはそのときのパート先で、せめて契約社員になれないかと、人事担当者に尋ねたことがありました。社風にもなじんでいたし、わりと好きな職場だったので。でも、そのメーカーでは「今は契約社員も社員も採用しない方針」だと聞かされ、あきらめました。ほかの会社を探そうと決め、どんな仕事にしようか、職種は? 条件は? 細かく見ていきました。

高卒で手に職があるわけでもないので、職種はこれまでパートでつちかった経験が活かせる営業職を探しました。それも、女性にしかできない仕事を選ぶほうがいいだろうな、と目星をつけていきました。

わたしが大好きなことは、ファッションとインテリア。でも、それを仕事にできるわけではないと思い、女性として日々かかせない化粧品はどうだろうと考えました。それまでパートをしていたのも、外資系の化粧品メーカーでしたから、なんとなく勘どころはつかめていたのも、大きかったでしょうか。

化粧品とひとくちに言っても、メイクアップするファンデーションや口紅、アイシャドウなどから、肌を健やかに守るスキンケアまでさまざまです。わたしが新聞広告の求人欄で見つけたのは、製薬メーカー系のスキンケア製品を自社開発して、販売する会社でした。

職種は営業。外回りの仕事は体力的にはきついと思われがちですが、その分、こちらの働きかけで売り上げが伸びたり、いい場所に商品を置いてもらえたりと手ごたえがあって、パートのときもやりがいを感じていたので、募集は契約社員でしたが、願ってもない求人でした。年齢制限を越えていたのに応募したわたしを採用してくれたのは、パートだったとはいえ経験があり、フルタイムで仕事をしていたからでしょう。

わたしが高校を卒業して勤めた会社では、一般的な事務職でしたから、キャリア志向ではなかったし、何か仕事に活かせる公的な資格でもとって...... という気持ちもありませんでした。そんなわたしでも、自分なりにターゲットを絞って、働きたいという意思を伝えたら、採用してもらえました。

「パート社員のほうが責任もノルマもないから、ラク」とそれまでは思っていましたが、でも、「自分の人生を自分の稼ぎでまかなおう」と決めたとき、 契約でもいいから社員をめざしてよかったと思います。