モラハラ傾向のある夫に不満を抱きつつも、なかなか離れられない妻は少なくありません。でも、「すぐにモラハラ夫が優しくて思いやりの男性に変わる」なんてことは、まずないもの。単に「彼が傷つけることを言わなければいい」なんて話ではなく、彼の根本的な内面の部分(劣等感や偏った価値観など)が問題なので、本人が生まれ変わるくらいの強い意志がないと難しいのです。

モラハラ傾向のある人と関わっていると、だんだん自信のない、幸薄い女性になっていってしまうので、できるだけ早く離れたほうがいいもの。でも、多くの人が別れられなくて苦しんでいます。
モラハラ夫と離婚できない妻は、どんな洗脳を受けていることが多く、また、どうやってその洗脳を解いていけばいいのでしょうか。

モラハラ夫からの洗脳1:「彼なしでは生きていけない」

 

モラハラ夫と別れられない妻の多くは、夫に依存しているから離れられないことも少なくありません。夫から「お前は何をやってもダメな人間だ」と言われ続けることで自信をなくし、「夫なしでは自分は生きていけないものなのだ」と思い込んでしまっていることが多いのです。
また、子供がいる場合は、「父親のいない子供はかわいそうだ」という言葉に縛られ、夫から離れられなくなってしまっています。

 

でも、実際に夫がいなければ生きていけないのか、というと、そんなことはありません。世の中には、自立をして1人で生きている女性も多くいますし、シングルマザーとして立派に子供を育てている人もいます。そんな“自分の自尊心を傷つけるような相手”がいないと生きていけないなんてことはありません。むしろ1人になったほうが、子供のためにもいいことだってあります。

もちろん離婚となれば、まず考えなくてはいけないのが、「経済力」です。家を出てしばらくは実家の両親の協力のもと、生活を立て直してもいいでしょうし、仕事だって、本気で自力で生きていく気持ちになれば、見つかる可能性は高いです。なかには、シングルマザーが住み込みで働ける仕事もあれば、田舎に住むのも選択肢にいれるのであれば、農業、酪農系でも求人はあります。

離婚する決意ができたら、夫にバレないように、“賢くしたたか”に準備をしましょう。その間に、離婚に詳しい弁護士に相談をし、モラハラの証拠を色々と揃えたり、今後、どんな人生の選択肢があるのか、色々と情報を集めたりしましょう。
できることなら、単なる“間に合わせ”で仕事探しをしないためにも、色々な選択肢をもって、その中から「自分(と子供)が幸せになれると思えるもの」を選ぶようにしたほうがいいもの。だから、慌てず、ベストなタイミングを考えて準備をしたほうがいいでしょう。

ただ、モラハラ夫と妻の関係というのは、共依存関係になっていることも少なくありません。だから、「自分は彼なしでは生きていけない」だけではなく、「彼は私がいないと生きていけないから、離れられない」と思うこともあるでしょう。
ただ、そこにある思いというのは、結局のところ、「相手に必要とされることで、自分の存在価値を感じたい」という欲求に過ぎず、その心の奥にあるのは、“自分に対する無価値感”です。
だから、彼の存在を使わなくても、「自分には価値があるのだ」と思える人になることが大切なのです。そのためにも、もっと自分自身を誇れるような行動をとって、自分をきちんと認められるようになったほうがいいでしょう。そして、そういう人ほど、「自立して生きていけるようになること」は、とても大事なことです。

次は、「劣等感を抱えている女性ほど、洗脳されやすいこと」について紹介します。

次ページは、「妻の優越感を刺激する洗脳」について
 

【漫画】モラハラ夫からに逃げられない女が言いがちなこと
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