命取りになりえる高齢者の転倒の背景にあるのは何か。もちろん、前の記事でご紹介した「筋肉の老化」も関与していると言わざるを得ないでしょう。しかし、原因はそれだけではありません。

 


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転倒のリスク因子
1   バランスの障害
2   末梢神経の病気(糖尿病など)
3   筋力の低下
4   視力の低下
5   慢性疾患
6   加齢
7   起立性低血圧(起き上がりに血圧が下がる)
8   認知症
9   薬剤
10 自宅環境
11 靴

例えば、普段飲んでいる薬も転倒の原因になることが知られています。睡眠剤や一部の高血圧の薬というのはその代表例です。特に、睡眠剤には注意が必要です。若い時にはすぐに代謝されて体に残らなかった薬も、年齢とともに体に残りやすくなり、昼間まで残ってしまうことがあります。それが昼間のふらつきに繋がり、転倒を招くというわけです。

あるいは、白内障などの目の病気、変形性膝関節症などの下肢の病気も転倒の原因になります。

 
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