親が高齢になってくることで、今まで経験してこなかった問題に直面することがあるもの。人は歳をとり、体力を失うことで、できなくなることが増え、また周りの友達が他界してしまったりすると、孤独を感じて、心が弱ってしまうところあります。その結果、“子供に依存する親”になってしまうことも。

そんな“依存親”をサポートしたいと思いつつ、やり方を間違ってしまうと、自分に負担がかかりすぎてしまって共倒れをしてしまったり、関係を壊してしまったりすることがあるもの。
介護までは必要ない状態の“依存親”とは、どのように付き合っていけばいいのでしょうか。


高齢の“依存親”との上手な付き合い方1:自己犠牲をしてまでやりすぎない

 

自分を犠牲にして、親の世話をしようとしてしまうと、自分自身も心の余裕がなくなり、親に優しくできなくなってしまう人は多いもの。無理をしてしまうと、いずれ我慢の限界がきてしまい、喧嘩になってしまうことが多いので、関係が悪くなってしまうことがあります。

 

基本、「自分がやってあげたいことを、親にしてあげる」ようにしたほうが、持続できるもの。だから、たとえ親からお願いされたとしても、「できないこと」や「自分に負担がかかりすぎること」は断ったほうがいいのです。
そのときに、やってあげなかった自分を責める必要はありません。その代わり、家事にしても、身の回りの雑用にしても、代行サービスが色々とあるので、それを調べて親に教えてあげたり、手配くらいは手伝ってあげたりするのはいいでしょう。

また、人は「楽をすること」をおぼえてしまうと、どんどんやってもらうのが当たり前になってきます。例えば、今まで出かけるときは、家から駅まで歩き、電車に乗って目的地に行っていたのだとしても、「子供に車で送り迎えしてもらう快適さ」をおぼえてしまったら、そっちのほうがよくなります。
特に親は、「子供の労力と時間はタダ」だと思っているところがあるため(苦笑)、自分が快適に過ごすために、子供を使おうとする人もいます。
だから、たまに親のわがままを聞くことはあっても、毎回、やってあげる必要はありません。むしろ、やらないほうがいいこともあります。本当に車で行き来したければ、タクシーを使う方法だってありますしね。

それに、歳を重ねると、「楽をすること」は必ずしもいいことではありません。筋力を落とす結果になってしまうこともありますしね。高齢者にとって筋肉は、「お金と同じくらい大切なもの」です。だから、楽をさせすぎてしまうのは、親のためにもならないのです。

親を大切にしたければ、まずは自分のことを大切にしなければいけません。そうでなければ、どんなことも続きません。だからこそ、「自分がやりたいことをやる、やりたくないことはやらない」という強い気持ちを持って、どんな要望だったら応えるのかを、きちんと自分でも選択したほうがいいでしょう。
それが「親を大切にし続けるため」に、大事なことなのです。

次に紹介するのは、「親が物理的に依存できない状況に持っていく方法」です。親からの頼み事は断るのが苦手な人にオススメです。

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