目から鱗の性教育!男子への「生理」の伝え方 


息子さんたちと生理の話になったのは、「僕たちとママの身体の作りはちがう」ということをある程度教えている最中。そこで小島さんは、まず「良いところに気がついたね!」と褒めてから説明を始めたそうです。

ーーママのお腹の中には赤ちゃんのお部屋があるのは前に話したよね?お部屋ではいつも赤ちゃんのためのベッドを作ってるの。でも、そのベッドは君たちの知ってるお布団やシーツじゃなくて、フワフワしたお肉でできたお布団。でも赤ちゃんが来なかった時は、綺麗にするために毎月捨てなくちゃいけない。古いお布団は、君たちが出てきたのと同じ、赤ちゃんの出口から血と一緒に出てくるんだよーー

「子供たちは『ふーん』と興味深そうに聞いていました。さらに『じゃあ赤ちゃんはどこから来るの?』と質問されたので、こんな風に答えた記憶があります」

 

ーーいい質問だね!赤ちゃんのお部屋の隣には、ちっちゃな半分の設計図の入った卵の蔵があるの。それに、パパの体からやってきたもう半分の設計図がくっついて赤ちゃんになるんだよ。卵は1ヶ月に一回、「よし、自分の番だ!」って蔵からコロコロとトンネルを下りて、「半分の設計図が来ないかな?」って待ってる。でも1日経っても来なかった時は、卵と一緒にお布団も捨てて、また1ヶ月かけて準備するんだよーー

また生理痛についても、同じように説明されたそう。

ーーお布団を捨てるときは、すごーく狭い赤ちゃんのお部屋をギュッと縮めて出すの。だからママは1ヶ月に1回、このお布団を替えるときは、お腹が痛くなったり頭が痛くなったり、元気がなくなったりするんだよーー

幼児は「エロ」という先入観がなく、「バッタはどうして飛ぶの?」「セミはどうして土から出てくるの?」という疑問と同じレベルで「ほぇ〜」と無垢な可愛い顔で聞いてくれるため、説明する方も楽しいと小島さんは言います。

 


子どもは「先生」。話が面白ければ難しい話も理解する


それにしても、身振り手振りや話の抑揚、「設計図」という言葉の使い方なども含め、まるでおとぎ話のように「性」を語る小島さん。そのコツや、特に意識していることはあるのでしょうか。

「話が面白くないと子どもは絶対に聞いてくれないので、一番の“先生”は子どもたちです。どうやったら子供が関心を持つのか、喋り方や例えを色々と工夫します。

実際、昔は子供に赤ちゃん言葉で話しかける母親を『愚かだなぁ』なんて思っていましたが(笑)、いざ自分が子どもを産んだら、普通に話しかけても全く反応がないので、興味を持ってもらえるように日々模索してました」

子どもはボキャブラリーが少なく、脳も未発達。そんな子どもたちに通じるように言葉を変換していると、自分の脳も鍛えられる手応えもあるそうです。

「難しい恐竜や電車の名前を子どもが自然と覚えてることってありますよね。ということは、興味のスイッチさえ押せば、彼らは複雑な話も理解できるはずと思いました。一問一答するときも、子どもが興味を持っている虫やレゴに例えたりすると理解します。

すると、知りたがりの子どもは良い質問をくれるんです。いちいち『へぇ〜』とうなずく反応がとにかく可愛いです」