――6月からのエンターテイメントショー『SHOWTIME』では、城田優さんと舞台初共演、共同プロデュースも務めますね。

 

『CHICAGO』の次に挑戦できるものを探しているなかで、こういう時だからこそできることをやってみましょう、という主催者の方たちの声にも背中を押されて、思い切ってやらせていただくことになりました。
自分がプロデュースをするなんて、今まで考えたこともなかったんですけどね。

 

私は『CHICAGO』、城田くんは『ピピン』でボブ・フォッシーの世界に触れたという共通点があるので、フォッシー作品を中心にミュージカルナンバーを楽しんでもらうショーになる予定です。

もちろん城田くんやスタッフの方たちと相談しながらですが、決めなければいけないことがたくさんあるのが、とにかく責任重大で大変。
私の大好きなシャーリーズ・セロンは何本も映画の製作を手がけていますけど、どれくらい細かいところまで関わっているんだろう。自分がプロデュースに挑戦してみて初めて目線が変わって、そういう具体的なことが気になるようになりました。

――Netflixの主演作『新聞記者』など新しい試みとともに、秋には『ドクターX〜外科医・大門未知子〜』の新シリーズもはじまりますね!

『新聞記者』はかなりの量を撮っているので、まだ全話は完成していないんです。
1、2話だけ観た感想としては、私のことはさておき、すごく面白い! ストーリーも面白いですし、主人公だけに焦点を当てていないところが新鮮で、今までやってきたテレビドラマとは形が違うなと思いました。

新しいことを始めるからといってこれまでやってきたことはやめるというわけではなく、『ドクターX』は私にとって10年たっても初心に帰れる場所。『ドクターX』も新しい仕事もすべて“挑戦”ですし、これからは今まであまりやってこなかった映画にも挑戦できたらいいなと思っています。


――話は変わりますが、アルゼンチンタンゴの衣装から見える背中まで美しく鍛えている米倉さん、エイジングについてはどのような考えを持っていますか?

みんなすぐに“老けた”じゃなくて、“劣化した”っていうじゃないですか。その辺については、上手に追いかけっこしていきたいと思っています。

ツルツルしすぎるのはどうかと思うけど、『新聞記者』の撮影中、照明が暗かったこともあるのですが、モニターに映る自分の顔を見て、レーザーに通わなきゃ、と思いました(笑)。
疲労回復や更年期にはマイヤーズカクテル点滴が効くよ、みたいな話を周りの人たちから聞いたりもしていて、加齢による変化を理解していく必要も感じていますね。

自分自身を仕切れていない感覚も出てくると思うので、そこもうまく付き合っていきたいと思っています。
最近はとにかく病院に行く回数が増えて、この間も仕事の前にちょっと具合が悪かったので「この薬もください」って伝えたら、お医者さんに「それは45歳からはもう出せないんですよ」と言われて、ものすごいショックを受けたりして(笑)。
昨日はガラスに頭をぶつけたし、自分のドジが心配になりました。

――40代後半の今、恋愛観や結婚観に変化の兆しなどはありますか?

 

時期や季節にもよります(笑)。
活気にもつながるだろうから、自分の人生の中から恋愛をまったくなくしたいとは思っていないんです。
今は、閉ざす必要もないけど、だからといって積極的に探す必要もないかな、という感じですね。

ありがたいことに私たちの仕事は、新しい出会いに恵まれている。だから男の人と出会うってことにポイントを置かなくても、満足できちゃうという部分はあるかもしれないです。

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撮影/曽根将樹(peace monkey)
スタイリング/野村昌司
ヘア&メイク/佐藤郁江
取材・文/細谷美香
構成/片岡千晶(編集部)
撮影協力/sequence MIYASHITA PARK
この記事は2021年6月9日に配信したものです。
mi-molletで人気があったため再掲載しております。

 

第1回「米倉涼子45歳「独立から1年、女優として経営者として」苦労と挑戦の日々」>>

第3回 6月16日公開予定

 
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