それからは変な意地を張ることなく、自然と旦那さんに甘えられるようになったという辻さん。さらに杉浦さんにも変化がありました。

「それまで以上に家事や育児を手伝ってくれるようになりましたね。それと、私が甘えられる空気を作るよう、意識してスキンシップをとってくれるようにもなりました。結婚記念日などのときには子どもを両親に預けて、二人きりで過ごす時間を作ってくれたりも。それでも結局、子どもの話ばっかりしちゃうんですけどね(笑)。

そしていつもありがたいなと思うのは、何かを頼んだときに『無理』とか『待って』とか言わずに、すぐにやってくれること。例えば『コーヒー飲みたいな〜』って言うと『よっしゃ』ってすぐ動いてくれるんです。彼のそういう行動にはいつも感謝しています」

6月17日発売の新刊より。意外なことに、結婚して15年目にして初の夫婦対談。

その後、次男、三男と家族が増え、夫婦として力を合わせて家族を築いてきた今では、ケンカをすることはほとんどなくなったそう。

 

「先日、『付き合ってから15年間、お互いの“トリセツ“を読んできたようなものだからね、もう、ほかの人では絶対無理だと思う』と彼が言っていたのですが、同感しかありません……。ピリピリしているから今は話しかけないほうがいいな、この話はこのタイミングではやめておこうかな、などお互いの機嫌を損なわないための“察し力“も身についていますしね。

さらに、4人の子どもたちが頼ってきますからね、親としても夫婦としても、子どもたちに成長させてもらっています。子どもが増えるたびに、経験値も高まっているので多少のことでは動じなくなりました」

子どもたちの手が離れたら、二人でいろいろなところに旅行に行きたいね、と夫婦でよく話しているそうですが……

「考えてみたら、あと数年で長女が、私が彼女を産んだ年齢になるんです。自分が大変だったから、長女が育児をするときには、そばにいてサポートしてあげたいと思っています。もしそうなったら、旅行に行っている余裕なんてないですね…… このままいくと、ずっと子どもや赤ちゃんに囲まれて過ごす人生になるのかもしれません(笑)」

 

6月17日発売!
『大好きな人と結婚した、その後。』
著者:辻希美 講談社 1430円(税込)

辻ちゃんが教えてくれた幸せな家族の作り方。
20歳で結婚、妊娠。「ママゴト婚」と言われた杉浦太陽さんとの結婚から15年、ママ歴は14年目に。杉浦さんと築く家族像は?子育ての方針は? 仕事と育児の両立は? この本では、子どもたちとの暮らし、子どもの向き合い方、夫との関係をありのままに語ってもらいました。書店・ネット書店での予約もスタート!


撮影/福本和洋
取材・文/萩原はるな

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