妊娠の辛さはわからない。だからこそ、一緒にいる時間を増やしたい


――以前、mi-molletでも記事にしたんですが、24.7%の男性正社員が会社の育休制度を利用したかったけれど利用できなかったという厚生労働省による調査データがあり、育休をとりたいけどとれない男性も多くいるのが今の現実です。最近では「パタハラ」というキーワードもニュースになっています。

瀬戸 僕もニュースで知りました。よくないですね。なんでそういう世の中なんだろうなと思います。僕はこの業界でしか働いたことがないので、一般の会社についてはわからないことが多いんですけど……。

――三菱UFJリサーチ&コンサルティングの「平成29年度労働者調査」によると、男性が育休をとらない理由の第1位は人手不足。2位が「職場が育児休業を取得しづらい雰囲気だった」という声でした。

瀬戸 難しいですね。ただ、育休をとらなかったとしても、仕事をしながら男性が育児に関わる方法はあると思います。世の中がなかなかすぐには変わらないのであれば、まずはそうやって個人が工夫していく道もあるんじゃないでしょうか。

 

――可能な範囲から何ができるか考えていく。

瀬戸 はい。たとえばですけど、友達と飲みにいく時間があるんなら、そこをランチですませて、帰ってちゃんと育児をするとか。

 

――父親になったら今までとは違うんだということを、男性がちゃんと理解することが大事ということですね。

瀬戸 そうだと思います。僕たちってやっぱり妊娠もしないし、女性の辛さというものがリアルにはわからないといえばそうなんだけど。

でも、そばにいたらわかることって結構あると思うんですよね。一緒にいれば絶対に何かしら気づくことがある。それをまず知ることが大事で。そのためにも一緒にいる時間をまず増やせば、おのずと見えてくるものがあるんじゃないかなと。

――そういうふうに思ってくれる男性が増えると、すごく楽になる女性も多いと思います。

瀬戸 その人の性格にもよると思うんですけどね。僕はたぶん人を見るのが好きで、気づいたら観察していたりするんですよ。だから、男女かかわらず、ある程度頻繁に会っている人であればわりと変化に気づきやすくて。それが毎日会っていれば、より細かいことでも目につくというのはあると思います。