ピル服用に怪訝な顔をしていた母


しかし、生理が原因で母に怒られることはかなり多かった。まだ慣れていないのと、経血量が多い体質だったのですぐに漏らしてしまう。そのたびにショーツや布団を汚し「これは恥ずかしいことである」と怒られた。神社に参拝する際も生理中の女性は「穢れ」なので鳥居をくぐれず鳥居の外を通るように言われた。

生理が始まってすぐは周期が安定せずに突然来ることが多く、それで私はショーツを汚していた。いつ来るのか分からないので、ならば毎日生理用ショーツを履いてナプキンをしていれば安心だと毎日生理用ショーツを履き始めたら、これまた洗濯をしていた母から見つかり「蒸れるでしょうが!」と怒られた。

著者の姫野桂さん(撮影:Karma)

昨年、初期の子宮内膜症が見つかったため今はピルを服用している。高校の頃や会社員時代は生理痛で授業や会社を休むこともあったため、今はピルが便利過ぎて子どもがほしいと思うまではずっと飲んでいたい。大学生の頃も生理痛解消のためピルを飲んでいたが、母は「薬で身体をコントロールするなんて」とピル服用に怪訝な顔をしていた。私の重い生理痛もピルのせいだと思い込んでいた。母は本来なら性教育を行う養護教諭であるが、地方ということもあり、まだまだピルや生理に関して情報がアップデートされていなかったのだ。ちなみに今はさすがに30歳を越えた大人になったので、生理に関して母が干渉してくることはない。

 

女性特有の出費が高過ぎる


女性は男性に比べて、生きているだけでお金がかかる。まず、セキュリティ面で問題なさそうな物件を選ばないといけない。オートロックの物件になるだけで、家賃が1万円ほど上がる。Twitterのアンケート機能で、都内に住む私と同い年の女性を対象に物件調査をしてみた。物件を選ぶ際、最も重要視する点について(投票数38票)、「家賃」と答えたのが32%、「セキュリティ面」が29%、「日当たりや綺麗かどうか」が26%、「その他」が13%となっており、多くの人が家賃面とセキュリティ面を気にしていることが分かる。

また、都内に住む同い年の女性に家賃はいくらか、アンケートを取ってみた(投票数43票)。「6万円以下」が19%、「6.1万円〜7万円」も同じく19%、「7.1万〜8万円」が28%、「8.1万円以上」が最も多く34%となった。家賃は月の手取りの3分の1以下に抑えないと苦しいと聞くが、仮に月の手取りが24万円程度だとすると、それなりに高い家賃の部屋に住んでいる人が多いのだ。

同い年で都内で一人暮らしをしている人へ向け、月の出費のアンケートも取ってみた(投票数77票)。結果、「10万円以下」が18%、「11〜15万円」が最も多く34%、「16万〜20万円」が21%、「21万円以上」が27%となっている。みんな、家賃と光熱費、食費や交通費、美容費、交際費などを含めるとカツカツなのではなかろうか。

女性特有の出費が、毎月の生理用品やピル代。これもTwitterでアラサー女性にアンケートを取ってみた。「生理用品代やピル代を負担に感じていますか?」という問いに(投票数268票)、「負担に感じている」が84%、「特に負担だとは思わない」が16%で、8割以上の女性が生理用品代に何かしら不満を抱いている。