ライターさかいもゆるがアラフォー以上で結婚したカップルへのインタビューを通じて、結婚とは、夫婦とは何かを考える連載。今回は40代でバツイチ再婚を果たした夕子さんにお話を伺いました。
38歳から結婚相談所で再婚活を始め、42人の男性とお見合いした夕子さん。
42人目でやっと現在の旦那様に出会えたのですが、それまでにはおかしな男性にもたくさん出会ったといいます。

 

おかしなお見合い相手その1:お見合いの制限時間は30分と決まっているのに、「どうしても行きたいところがあるんだ」と連れて行かれたのは、彼が所有するマンション。「僕が買ったマンション、どう? これも考慮した上でお付き合いを考えてください」と交際を申し込まれ、「いや、絶対ないでしょ」とお断り。

 

おかしなお見合い相手その2:相談所でのお見合いはホテルのラウンジで会計は男性持ちというのがルール。それなのに会ってすぐに「近所のファミレスに行きましょう」と言われる。そんなに飲み物代をケチりたいのか……。

おかしなお見合い相手その3:交際をお断りしたら連絡禁止というルールを破り、再度交際申し込みされる。それを再び断ったら、今度はどうやって調べたのか、夕子さんの職場(保育園)まで押しかけてきた。

さかい:その3って、ストーカーじゃないですか。怖い……! 身元がしっかりしているはずの相談所にもそんなおかしな人がいるんですね。

夕子さん:そうなんですよ。幸い、私がいないときだったんですけど、「夕子さんの知り合いなんです」って男の人が来たよ、と同僚に言われて判明したんです。私がその職場を退職してからも来て、全部で3回くらい来たみたい。

さかい:相談所に報告しなかったんですか?

夕子さん:もしかしたら私の自宅も調べて知っているかもしれないと思って、報復が怖くて言えませんでした。


その間にずっとシングルだったわけではなく、3人の男性とそれぞれ本交際まで進んだことも。

夕子さん:ひとり目は、家柄がいい方で、「披露宴は盛大にやりたい、費用は親が出すから」と言われたので、いい大人なんだから私も出すと提案したら、「それはダメだ」と却下されました。価値観が違うな、と。実家の隣りに所有しているマンションに住もうと言われたのと、店員さんにすぐキレたり、母親に手をあげたことがあると話して来たりしてモラハラの気を感じたこともあって、「あなたのご両親の期待に添えるような人間ではないので」と丁重にお断りしました。
また別の方は、社交的で、私も連れてみんなで飲みたがるのですが、私は下戸でそういうのが好きではないので、最初の結婚と同じパターンになるなと思って別れました。


「正直、付き合ってみたいと思う男性は本当にひと握りでした」という夕子さん。おかしな男性たちの合間にたまにいいなと思う男性がいて本交際に進んでも、結局結婚にはたどり着かない。そんな日々の中、カウンセラーに電話をして「もう無理です」と泣きついたこともあったそう。「じゃあ半年くらい休みましょう」と言ってもらえたので、休み休みお見合いを続けて、ようやく結婚相手に巡り会えたのは約2年後のことでした。

 

就活や浪人生活を2年間続けると思うと、2年間の婚活ってかなりしんどそうなのは、したことがなくても想像がつきますよね。夕子さんも、「婚活って本当に大変」とおっしゃっていましたが、あきらめなかったこそ今があるのも、また事実。

旦那さんとなる涼介さんと出会ったのは、そうやって婚活を一旦休み、友人に紹介された同い年のバツイチ男性と8ヶ月付き合い、結婚する気配が見えないので見切りをつけて別れた直後。婚活再スタートした矢先に、運命の出会いは飛び込んで来たのです。
 

イラスト/いとうひでみ
構成/川端里恵(編集部)

 

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