②親子で日常の我慢や問題を洗い出す

 

そうはいっても、親(とくにお母さん)は、わが子を思えばこそ心配が尽きない生き物です。では、心配を減らすにはどうしたらよいか。

 

それには、我慢を強いるような生活を止め、心地よい生活へと変えていくことです。「生活の中の我慢」と言われてもピンと来ない方もおられるでしょう。実は、日常生活は意識するしないにかかわらず、小さな我慢や不満で溢れています。まずは、親子でそれらを洗い出してみましょう。

例えば、買い物。毎日のようにやることですし、健全な家計は、家族の心の安定のためにも大事なことです。しかし、店に行ってから買うものを選ぶのは、はっきり言って時間の無駄です。それだけでなく、どちらが安いか、こちらを買うべきかあちらを買うべきか、はたまた買わざるべきか……と悩む。迷いに迷って、ようやくいくつもの決断を終え、会計を済ませ、スーパーを出る頃にはなぜかドッと疲れている。そんな経験はありませんか。

これを防ぐには、買うものをあらかじめ決めてメモしておき、それ以外は買わないこと。メモは決断の証です。メモを元に行動すれば、迷いなく行動でき、買い物は短時間で終わります。迷う時間が減れば、無駄に精神を消耗しなくて済みます。

まずは「決断の証」のメモ通りに実行。そこでメモにある食材が店頭になければ、「食材を他に置き換える」か、「そのメニューを諦め、総菜で補う」など、そのとき考える。それでいいのです。

ここでは買い物を例にしましたが、日常の小さな我慢や不満を親子で解決していけば、親子の成功体験はどんどん増えていきます。成功体験が増えれば、心配することに向いていた意識が、日常の問題発見と問題解決へと切り替わり、自然に心配は減っていきます。