おうちでカンタン! 親子で身につく「1・2語英会話」

 

おうちでの英語学習を行うにあたって、たびたび推奨されるのが、「お子さんに英語で話しかけましょう」ということ。でもこれ、普段から英語でコミュニケーションを取っていないママパパにとってはハードルが高い……ですよね。そこで、カンタンにおうちで試せる「英語の語りかけ」のコツをお伝えしましょう。

日本語であっても、お子さんへの語りかけにそもそも「命令形」が多いことにお気づきでしょうか? 「~しなさい!」「~しちゃだめ!」と注意するときは、完全に「命令形」ですし、「着替えましょうね」などと優しくうながすのも、ソフトな「命令形」です。

だから、「動詞+単語」だけで、お子さんにたくさんの英語の語りかけができるのです。名づけて「1・2語英会話」――これならできそうですよね!

たかが1・2語とあなどってはいけません。ここで使える基本的な動詞に前置詞をつけることで、さらに意味が増えます。この段階でセットフレーズを覚えておけば、とっさのときに迷わない(試験にも出ます!)し、日常英会話に役立ちます。
 

絶対に使いたいフレーズはこれ!


“Look! It’s a~(見て! これは~だよ)”
散歩をしながら鳥を指さして、“Look! It’s a bird!”とお子さんに声をかけます。
“bird” を“giraffe(キリン)”“ladybug(テントウムシ)”など他の(生き)ものに置きかえれば、無限に文章が作れますし、ものの名前を英語で覚えることもできます。お子さんがこのフレーズを真似するようになったら、“Yes, it’s a blue bird.(そうね、鳥だね)”と、色などの形容詞を加えて発展させることもできます。

ちなみに……動詞ではないんですが、ボードゲームなどで遊んでいるときに、「次は僕の番だよ」って、英語でどう言うと思いますか? ぱっと浮かんできにくいのではないでしょうか。

答えはシンプル。
“My Turn!”だけでいいんです。
「次はあなたの番だよ」は“Your Turn”。お友達同士の遊びでよく使いますし、大人になってからも使う表現です。反射的に口から出てくると素敵ですよね。
これを上手に活用して、気楽にお子さんに語りかけてみてくださいね。

著者プロフィール
鹿田昌美(しかだ・まさみ)さん

翻訳家。70冊以上の訳書があり(累計部数70万部超)、『フランスの子どもは夜泣きをしない』『デンマークの親は子どもを褒めない』(共に集英社)、『いまの科学で「絶対にいい!」と断言できる最高の子育てベスト55』(ダイヤモンド社)など、子育て・教育関連本も多いうえ、「育児本」を読むマニアでもある。そうして得た知見を活かしつつ、息子には幼少時から自宅で英語に親しませていたところ、10歳で英検2級に合格。そのメソッドをまとめた本書は初の著作となる。自身は中1まで英語を学習していない。夫は英語がすご~く苦手。

 

『「自宅だけ」でここまでできる!「子ども英語」超自習法』
著者:鹿田昌美 飛鳥新社 1540円(税込)

子育て本の翻訳者である著者が考案した、「がんばらせずに」「教えずに」「お金をかけずに」できる、子どものための英語自宅学習ノウハウをまとめた一冊。とにかくリスニングが9割、英語の音楽や朗読CDを「流しっぱなし」にするだけ、親は応援に徹すればOK! など、画期的かつ実践しやすい手法を掲載。著者おすすめの英語の絵本、音楽、朗読CD、テレビ番組など具体的な作品紹介も豊富で、“はじめの一歩”を踏み出すための情報が満載です。


構成/金澤英恵