幸い筆者の場合、それほど痛みはひどくならず、翌日には和らぎました。少しつらかったですが、当日も仕事ができましたから特に問題はありませんでしたが、中には仕事が手に付かなかったという人もいるようです。2回目の副反応が強いという話はかなり広まっていると思いますが、念のため、1回目の段階でもスケジュールに余裕を持たせ、当日もしくは翌日には大きな予定を入れない方がよいと思います。職場でもそれなりの配慮があった方がよいでしょう。

都内のワクチン接種会場。写真:AP/アフロ

接種会場には夫婦や家族で来ている人も結構いましたが、副反応が気になるという人は、バラバラに接種した方がよいかもしれません。夫婦2人ともダウンしてしまうと、家の中のことが回らなくなってしまいます。あまりビクビクしすぎるのも問題ですが、念には念を入れた方がやはり安心です。

 


このところ東京都の感染者数が連日3000人を超えるなど、感染状況が極めて深刻になっています。一方でワクチンは供給が滞っており、8月以降の接種についてはスケジュールの目処が立たない自治体も多いようです。先進国でありながらワクチンが十分に供給されないというのは本当に情けない話ですが、現時点では供給を待つしかなく、それまでは行動を自制して感染を防ぐしかありません。

ワクチンを接種した人も安心は絶対に禁物です。東京都港区では、6月から7月にかけて新型コロナウイルスに感染した人の約1割がワクチン接種者でした。ほとんどが1回目しか接種していない状態だったということで、1回では十分に効果を発揮しないことがあらためて認識された形です。

実際、筆者の周囲でも、これまで外出を自粛していた人が、1回目の接種後、急に会食に出かけるというケースを目にしました。気持ちはよく分かるのですが、日本ではこれから感染状況が深刻になりますから、たとえワクチンを接種したとしても、慎重に行動した方がよいでしょう。

筆者は感染を抑制するためにはワクチン接種が最良の手段だと考えますが、一方でワクチンを打たない人を差別したり、接種を強要するようなこともあってはならないと思います。また接種を優先するためには職域接種も含めあらゆる手段が必要ですが、職業によって接種状況に差が生じることもよくありません。

ワクチンを大量に確保できればすべての問題は解決するわけですから、国民は政府に強くそれを求めていくべきですし、政府はワクチン確保を最優先の課題として取り組むべきでしょう。
 


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