愛する土地を理解し合う「プレゼンデート」をしてみては?
まずは、おふたりの「土地への愛着」について。プリマネさんは関西の都会ご出身で、歯科医師としての地盤もそちらにあり、キャリアや育児環境を考慮すると本当は関西に住みたい。彼の方は東海ののどかな場所ご出身で、地方公務員、そして地元に家を建てるのが夢だと仰っています。
せめて彼の地元の中でも新幹線で移動できるような、やや都会の方に居を構え、通うなどの歩み寄りがあってもいいかとは思いました。プリマネさんの背景を顧みず、「住む県」だけでなく「住む町」も譲ろうとしない彼に憤る気持ちは理解できます。その一方で、プリマネさんが彼の愛する土地について、「どうしても田舎に住みたくない」「思い入れのない場所」と断言するのは少々気が早いのではとも感じます。勤務先とビジネスホテルを行き来する日常だとしたら、その土地や人の魅力を「知らないだけ」かもしれないからです。“住めば都”という言葉がありますが、その土地を愛する人と一緒にいることで見方が変わることもあります。やはり、“通い”と“在住”は違うものだと思うのです。関西に転職する選択肢はない、東海地方に永住したいと主張する彼にも、同じことが言えると思います。
プリマネさんも仰っていますが、“どちらか一方が妥協するのではなく、お互いが歩み寄って前向きに将来を考えよう!”というのが正しいと思います。
愛し合うおふたりなのですから、それぞれが愛着を持つ土地について、相互理解を深める努力をしてみてはいかがでしょうか? 「愛する人が愛しているものを理解する」のも、大切な愛情表現だと思うからです。
例えば、プリマネさんは「関西の地元の魅力」をプレゼンする。彼には「東海の地元の魅力」をプレゼンしていただく。コロナ禍の今は頻繁に行き来できないかもしれませんが、それぞれの愛する土地で「プレゼンデート」を繰り返してみるのも、私からのひとつのアイデアです。
「お互いが愛する場所」をたくさん共有し合えれば、こっちもいいけど、そっちもいいよね、と認め合える部分が増えると思います。「住む場所」について話し合いのテーブルにつく準備ができるのは、それからではないでしょうか。
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