仮タイトルで決めるのは「誰に」「何を」「どうする」

 

狭めるポイントは、「誰に」「何を」「どうする」を決めていくことです。

①誰に(初心者に、働く女性に、〜好きの人に、〜に悩んでいる人に)
②何を(お店を、アイテムを、トレンドを、メソッドを)
③どうする(紹介する、厳選する、体験する、ランク付けする)

などですね。

「おしゃれなパーマヘアスタイルまとめ」だとまだ設定が広すぎると言いました。この場合、狭めていく方法としては

①誰に⇨アラフォー以上の女性に
②何を⇨最新トレンドのパーマヘアである「フラッフィヘア」を
③どうする⇨厳選して紹介する

などと設定していきます。ここから決めた仮タイトルは

【40代髪型】海外セレブに人気の最新パーマ・フラッフィヘア20選

としました。こちらに沿って、集めた要素(写真や美容師さんから聞いた話)などを取捨選択していきます。

 


2度目のタイトルは読む人との接点を見つけて「広げる」

 

WEBで読まれやすいタイトルの付け方については、いろんな考え方があるのでまたあらめて章を設けて解説したいと思います。ここでは簡単に、書く前の仮タイトルと書いた後の本番タイトルの意図の違いを解説しておきますね。

書く前の仮タイトルは自分向け、書いた後の本番タイトルは読む人向けです。原稿を書き上げ本番タイトルをつける際に、私が意識しているのは「読む人との接点をつくる」ことです。接点とは、「あ、これ私のことだ」とか「それ気になってた」とか、自分に関係ありそうと思ってもらうことです。

先ほどの仮タイトル

【40代髪型】海外セレブに人気の最新パーマ・フラッフィヘア20選

は、本番のタイトルは

【2021春髪型】おばさんっぽくならないパーマ「フラッフィパーマ」にしてみませんか

にしました。「40代女性」と限定するよりは、「パーマをかけるとおばさんっぽくなりそうと敬遠する人」や「過去にパーマで失敗した経験がある人」をターゲットにし、「最新」は「2021春」と具体的に。海外セレブ的な要素は「フラッフィ」という聞き慣れない英語によってお察しください……と省略。海外セレブやパリコレのヘアトレンドなどに興味がない人にも読んで欲しい、という意図です。

ミモレのようなWEBメディアの場合は、執筆者や担当編集がタイトルを決めた後も、デスクや編集長、Yahoo!など外部メディアへの配信担当者が変更することもあります。

最終的に公開になったタイトルは

おばさんっぽくならない!「フラッフィパーマ」が注目を集める理由【2021春夏髪型】

でした。
あまりPV(閲覧数)が伸びてないなと思ったら、自分でタイトルをつけ直すこともあります。ブログの場合は、自分の判断でタイトルをちょこちょこ変えてみるのもおすすめです。

そのように、WEBの場合は書籍と違ってタイトルは一度決めたら変えられないものではありません。しかし、原稿を書き始める前にフレームがしっかり決まっていると、執筆時間を短縮できるだけでなく、リタイトルの候補も決めやすいというメリットもあります。「結局何が言いたかったんだっけ?」となってしまった記事は、タイトルを変えてもPVはなかなか伸びないのです。


仮タイトルに固執しない。なりゆきと気分も大切に


ちなみにこの「WEB文章術」の連載は、40本分くらい先々まで仮タイトルを決めてあります。

 

ほぼそのまま本番タイトルになることもあれば、まったく違うタイトルになることも。反響をみながら、決めていたテーマを落としたり、2回に膨らませたりもすると思います。書きながら言いたいことが整理されることもありますし、興味や伝えたいことが書きながら変わる可能性も! 仮タイトルは決めておくけど固執しない、なりゆきと気分も大事に……というのもWEB発信ならではかなと思っています。

WEB発信に関して気になることや取り上げて欲しいテーマがありましたらリクエストもぜひぜひお待ちしております!


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前回記事「原稿書きにかかる時間をぐんと短縮する!書く前の準備のコツ」>>

 
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