「菜摘さんはママ友との距離の取り方が本当に上手。ずっと見本にしてた」(YOU)
「ママ友は難しいよね。子供が仲良しでもママ同士の相性がいいとは限らない」(小川)


――そもそもですが、お互いの初対面の時の印象は?

YOU:菜摘さんは、私がテレビでずっと見ていた方なので、浜田さんを介してお会いした時も初めてという感じがなかったんですよね。 

小川:私が鮮明に覚えているのは、YOUが家に遊びに来た時のこと。まだ幼かった息子が「ポッキー食べる?」ってやたら手渡してました(笑)。

YOU:かわいい~♡

 

小川:YOUがすごく楽しそうで、きっとこの人子供好きなんだろうなと思いました。

 

――お二人の息子さんは、同じ学校に通っていたとか。

小川:そうなんです。学年は違いますけど、ママ友でもあって、行事では毎回顔を合わせていました。

YOU:菜摘さんの息子さんが6年生の時に、うちの子が1年生だったのかな。こちらからすると、6年生の親御さんたちは大先輩。いろいろお世話になりました。

――最初から気が合ったんですか?

YOU:私はそのつもりです!

小川:そうでなきゃ、こんなに長い付き合いにはならないですよね。YOUも、ずっと仲良しの藤井隆くんも、本当にちゃんとしてるんです。〝親しき仲にも礼儀あり〟ということをしっかりわかってる。それでいて、気を遣わせない軽やかさもあって、人との距離の取り方がすごく上手ですね。私は、「この人とは気が合いそうだな」と思って付き合っていると、突然、ガンと石をぶつけられることがあったりして。そのたびに、YOUや藤井くんに「ねえ、聞いてよ」って相談してます(笑)。

YOU:菜摘さんは、人付き合いの危機管理能力がぶっ壊れてるんですよ。芸人さんはほぼ旦那様の後輩にあたるわけで、菜摘さんは奥様として全員に対してきちんと接する方。そうすると、中には菜摘さんとの関係にあぐらをかくというか、義理を欠く子も出てくるんです。私は、そういうことに割とすぐ気づくタイプで、「お前、調子のんなよ!」って直接言えるんですけど、菜摘さんは、気づくまでに時間がかかる分、ショックも大きくて。

小川:自分も、きっと、人に言っちゃいけないことを言ってしまって、嫌な思いをさせることもあると思うんです。なので、人の間違いは3回までは目をつぶることにしてるんですけど、4回目に半べそで「やっぱりダメだった~!」って話すと、二人は「ほらね」って(笑)。でも、「また同じこと繰り返してるよ」じゃなくて、いつもちゃんと受け止めてくれるんです。「人を見極めて、お付き合いしないとダメですよ」って。

YOU:今も、危ない匂いがする人が3人いますよ。

小川:そういうレーダーはほんとすごい!

YOU:鼻が利くんです。異性に関してはぶっ壊れてますけど(笑)。でも、菜摘さんはママ友との距離の取り方は本当にお上手で、ずっと見本にしていました。

小川:ママ友は難しいよね。大人になってから出会う人たちだし、子供同士が仲良しでもママ同士の相性がいいとは限らないですから。正直、ママ友にはすごく気を遣っていました。子供のためにお母さん同士がぎゅっとつながって、無理に仲良くしなくてもいいと思うんですよ。気が合わない人と我慢して付き合うのもツラいじゃないですか。「ずっと一緒にいるわけじゃない」と、どこか割り切っておくといいかもしれませんね。私も、今でもお付き合いが続いているママ友は、2人しかいませんから。全員と仲良くするのは無理! 広く浅くでいいと思います。
 

小川菜摘 Natsumi Ogawa
東京都出身。78年、日本テレビ『ゆうひが丘の総理大臣』でデビュー後、文学座演劇研究所入団。以降、数々のテレビドラマや映画に出演。2012年に『いつかみた男達~ジェネシス~』で舞台復帰。以降、『泣いたらアカンで通天閣』(18年)、『梅沢富美男 特別公演』(18年)、『私のホストちゃん THE PREMIUM』(19年)、御園座三月特別公演『水戸黄門〜春に咲く花』(21年)などに多数出演。ライフスタイル本『LOVE BLOG 美味しくて楽しくてちょっとおしゃれな暮らしのこと』(KADOKAWA)が発売中。出演舞台『大阪環状線〜大正駅編』が12月11日よりスタート。

YOU ゆう
1988年、バンド「FAIRCHILD」のボーカルとしてデビュー。1991年、『ダウンタウンのごっつええ感じ』に出演。1997年、長男を出産。2004年、映画『誰も知らない』で、女優として高い評価を受ける。11月より放送される連続テレビ小説『カムカムエヴリバディ』への出演が決まっている。現在、「セブンルール」(フジテレビ)、「発見!仰天!!プレミアもん!!! 土曜はダメよ!」(読売テレビ)などにレギュラー出演中。

 

<作品紹介>
リーディングアクト(朗読劇)『ドウキの…』

 

同窓会に集まったメンバー。「老けた」だの「太った」だの「幸せ」だの「不幸」だの、楽しかったアレコレから、やがてかつての「事件」の話に……。「同期」たちの「動悸」が激しくなる、「動機」の行方のお話。

出 演 : 小川菜摘、YOU、藤井隆、守谷日和、フクシノブキ(福士申樹) 
脚本・演出 : 岡部尚子(空晴)
音楽(生演奏):PAHUMA a.k.a.金 佑龍 
開催日時:2021年9月20日(月・祝)、9月21日(火)
※9/21のみオンライン配信あり 
会場:よしもと有楽町シアター(東京)
[ 劇場観覧チケット ] FANY Ticket:https://yoshimoto.funity.jp/
[オンライン配信チケット] FANY Online Ticket:https://online-ticket.yoshimoto.co.jp/


※ご出演を予定しておりましたYOUさんにつきまして、先日新型コロナウイルスの濃厚接触者と認定を受けたため、本公演の降板が決定いたしました。
代役は宮下今日子さんが務めます。(本記事は8月に取材したものです)

撮影/赤松洋太
取材・文/小泉咲子
構成/山崎 恵