雨が降ると頭がズキズキ痛む、台風が近づくと体がだるくなる……。特に原因はないのに、「これって天気のせい?」と思うような不調を感じたことはありませんか? その不調、もしかしたら「気象病」かも?! 天気の影響で体調に変化が起こる「気象病」は、潜在的な患者数が1000万人とも言われています。そこで今回は、「気象病」研究の第一人者で天気痛ドクターの佐藤純先生に取材。全5回にわたり、「気象病」について詳しく教えていただきます!


「気象病」って何ですか?
→天気の変化で生じる「様々な病気」を総称したものです。

 

 

「気象病」または「天気痛」というのは、天気や季節、環境の影響を受けることで生じる、様々な病気の総称です。いずれも正式な病名ではありませんが、“気象の影響を受ける病気”という概念は西洋医学の中にもあり、「気象病」という用語は医学辞典にも古くから掲載されています。

 

身体に痛みが生じ、その痛みが継続する「慢性痛」は、気象病の代表的な症状です。慢性痛は体の色々な部位に起こり得ますが、気象病の患者さんには以下の症状が多く見られます。

・片頭痛
ズキン、ズキンと脈を打つような強い痛みが特徴。脳の血管が急激に拡張することで起こります。気象病の患者さんの中で訴える方がもっとも多い症状です。

・緊張型頭痛
血管が収縮することで起こる頭痛ですが、片頭痛にともなうことも少なくありません。首周りの筋肉のこわばりや、血流不足などが関係して起こると考えられています。

・線維筋痛症(せんいきんつうしょう)
全身に痛みが生じ、安静にしていても痛みが治まらない症状です。倦怠感や睡眠障害などを伴う場合もあります。原因には中枢神経(脳と脊髄)の機能異常が関係していることが分かっています。

・膝の痛み、腰の痛み
関節が炎症を起こしたり、筋肉が緊張したりして膝や腰に痛みが出ます。天気の悪化で痛みが出る人もいれば、天気が回復するときに痛みが出る人もいるなど、症状の現れ方は人によって異なります。


上記のような慢性痛以外だと、「めまい」「喘息」「認知症」「うつ病」といった疾患も、気象の影響と患者さんの症状を照らし合わせたうえで、「気象病」として捉えることがあります。つまり、これらの疾患の“症状が悪化する”背景に“気象の変化の影響が認められる”場合は、「気象病」としての対処法も一緒に考えていく必要がある、ということです。

病気に至らないまでも、天気や季節の変化の影響を受けて、「なんだか体調が悪いな」とか「古傷が痛むな」と感じることはありませんか? そうした症状も、広い意味では「気象病」と言えると思います。

 
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