とはいえ副業禁止の会社もまだまだあります。その場合はボランティアとして活動してみるのも手です。私自身も会社員時代にNPO団体でボランティアで営業や広報の仕事をさせてもらい、それが自身の次のキャリアの土台にもなりました。

また、関心のあるテーマに沿って社外のウェビナーに参加してみる……など、ほんのちょっとの「越境」も刺激になります。


自分らしいリーダーシップを身につける


もうひとつは「自分らしいリーダーシップを身につけること」です。日本のキャリア研究の第一人者で立命館大学教授の金井壽宏氏は、著書『働くひとのためのキャリア・デザイン』で以下のように述べています。

 

「中年期の発達課題のひとつは、(中略)生殖性もしくは世代性である。人生の半ばあたりで疲れて足踏みするのではなく、 あらためて自分にとっても意味のあることで、より若い世代を育むのに役立つような仕事を継続して成し遂げることができるかどうかが、このころに問われる。それをクリアすると、そのひとには、世話(care)という強み(美徳)が形成され、世代間に有意義なリンクが生まれる」

 

前述したように女性にとって45〜55歳の時期は体調面でも非常にチャレンジングな時期でもあり、そうした悩みの声をいただくことは少なくありません。けれども、そんな時期に自分なりのリーダーシップの形を身に着け、リーダーとして20〜30代を支えることが結果的にはキャリアの「停滞感」を抜け出すことにつながっていきます。

組織内での昇進や昇格という形もあるでしょうし、ご自身での起業などという形もあるでしょう。私自身も40代のキャリアのチャレンジは20〜30代とはまた一味違うな……と日々痛感しているところです。

それでも、先輩の女性経営者にかけてもらった言葉「チャレンジしているんだから絶対に成長できる、報われる」を支えに日々走っています。ぜひお互い励ましあいながらこの時期を乗り越えていけたらうれしいですね。
 

(※1)(※2)朝日新聞デジタル2021年9月10日記事より
(※3)日経ビジネス 2019年5月14日記事より
(※4)日テレNEWS24 2019年4月19日記事より

 

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