前回に続き、オーガニックコスメブランド「SHIGETA PARIS」主宰のCHICO SHIGETAさんに、質の良い睡眠のために日々心掛けていること、愛用しているルームウェアやコスメについて伺いました。


都会に住んでいた頃に比べ
自然の力で眠りの質がアップ


「東京やパリに住んでいたときは、明るいネオンや色々な刺激がノイズとなって、なかなか眠れないこともありました。今住んでいるタイは、自然に囲まれた場所なので、夜は真っ暗。余計な雑音もなく、自然の力ですっと眠れるようになりました。


都会に住んでいる女性は、質の良い睡眠を確保するのが難しい環境にあると思います。私自身も、ハードに1日働いた日は、きちんと休むための入眠前のセルフケアの時間を大切にしています」

 


マッサージと呼吸で、体と心をゆるめる


「寝ているときに歯を食いしばっていたり、手をグーにしたままだったり……忙しいとすごく力んで寝ている人も多いかもしれません。それは、力の入った日中の状態のまま眠りに入っていることもひとつの要因に。私も、睡眠の質を上げるために、日中の緊張をリセットし、寝る前にきちんと体を“ゆるめる(脱力させる)”ことを大切にしています。そのためにはマッサージに加え、呼吸が重要。呼吸が浅いと感じる日は、肩や胸まわりがこわばっているので、マッサージで体をゆるめてから、ゆっくりと意識的に呼吸をするようにしています。このステップを加えると、肺が広がりやすくなって、肺活量が増え、もっとリラックスできるんです。

そして、ベッドに横になったら、自分の体のパーツ1つ1つに意識を向ける“ボディスキャン”をするのも日課のひとつ。「不調はないかな、どこかこわばっているところはないかな」とゆっくりと呼吸をしながらまさにスキャンしていくように意識を細やかに向けていきます。そうすると、体がベッドに沈み込むような感覚を味わえて、自然と入眠しやすくなるんです。忙しくて時間がない場合は、短い時間でいいので、ぜひ意識を自分だけに集中させてみてください」

心地よい睡眠のための日々のルーティーン



1.夕食は早めに、遅くなる時は野菜中心に
「良質な睡眠には食も大事! 夕食を食べてから寝るまでの時間を空けるようにしたり、夕食が遅くなる場合は、野菜や穀物を中心に、消化しやすいものを選んで食べるようにしています」


2.バスルームを心地よく
「お風呂は熱すぎない39度に、バスソルトを入れたり、リラックスできる音楽をかけるなど、心地よい空間作りを意識。バスルームのあかりはなるべく暗くして、キャンドルのみにするなど、目を休めるようにしています」

3.アロマの香りでリラックス
 

「ベッドまわりにはボディー・マインド・スピリットスウィートドリームのエッセンシャルオイルを常備し、その日の気分に合わせて使っています」香りをかいで呼吸をすると、香りが脳に瞬時に伝わって体をゆるめる効果があるそう。


4.カモミールウォーターを飲む

「寝る前によく飲んでいるカモミールウォーターは、お湯で割って、はちみつを少し入れて飲むと美味しいです。生命力のある花として知られるカモミールは、神経を休める効果もあるので、イライラしている時にもおすすめです」


5.“ボディスキャン”をする


「ボディスキャンは、体の感覚に意識を集中させるマインドフルネス瞑想の1つ。ベッドに横になって、足、太もも、お腹……と自分の体のパーツだけに意識を向けることで、ベッドに体が沈んでいくような、脱力していく感覚が心地良いんです。体をゆるめるのが苦手な方におすすめです」


CHICOさん愛用のナイトウェアは?


「ナイトウェアは、肌当たりの良いオーガニック&天然素材を愛用しています。パリ、日本、タイ、と住む場所によって温度や湿度が変わるので、素材選びが重要に。パリにいたころは、シルクのナイトローブを着ていましたが、今いるタイでは湿度も高く、汗をかくので、通気性の良いリネンやオーガニックコットンを。

長年愛用しているものとしては、ナナデェコールのナナリブタンクトップタオルが定番です。オーガニックコットンの肌に優しくストレスフリーな着心地はもちろん、それでいて野暮ったくならないデザインも素敵なんです」

 

「ナナデェコールのリボンバスタオルは、もう何年も使っているけれど全然くたびれないんです! 吸水力も抜群で、ずっと包まれていたくなる心地よさが魅力です」

「こちらはナナデェコールオーナーの神田恵実さんから頂いて使い始めたのですが、そのきもち良さに開眼しました! 夏でもシーズン問わず気持ちよく履ける薄手のオーガニックコットンで、しめつけがなく、ゆるすぎず、ちょうどいいフィット感がお気に入りです」

「まず自分を満たしてあげることがすごく大切。自分が満たされていると分かると、人のことが気にならなくなり、イライラやジェラシーなどの感情も生まれにくくなります」とCHICOさん。

マッサージやアロマオイルで自分をケアする時間を取り入れることで、ゆるみのある気持ち良い体に変わっていくそう。ぜひ就寝前のルーティーンに取り入れてみてはいかがでしょうか。


取材・構成・文/出原杏子

 


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