オリジナリティのあるたとえは「パワーワード」


もうひとつメモしておくと良いのは、これはぜったい書こうと思った言葉です。話を聴きながら、記事やレポート・SNSにアップする際に、今の言葉は載せたいなと思う箇所があると思います。

アウトプットを前提としたメモで一番大事なのはここかもしれません。いい話だなあ、すごい言葉だなあと思った、その自分の感情の動きとともに記録しておくべきポイントです。

 

私がよくメモするのは、オリジナリティのあるたとえ話。「当時の私はまるで〜みたいでした」とか。「〜みたいなもの」とたとえたものに、その人のバックボーンや人柄が凝縮されることが多いからです。

あとは、口グセ、独特な語尾などもメモしたりします。若い子に話を聞いていると「ずっと」のことを「一生」って言ったりしますね。「一生やってそう」「一生好き」を「ずっとやってそうですよね」「ずっと好き」と書くと、意味は同じでも人格が変わってそうです。その人らしさを感じる独特な言い回しをメモしておくと、臨場感のあるレポートになります。

 

聞くことに集中していると、書くべきことが見えてくる


前回の記事で「インタビューは盛り上がらなくてもいい」と書きました。その場の会話が弾むことが最終目的ではないからです。無理に和気藹々とした雰囲気を作る必要はないけれど、「あなたの話を真剣に聞いている」態度を示すことは重要だと考えています。

今日のお話をまとめると……対話型の取材のときは、
①相手の話の腰を折らないためにメモを取り
②後で調べればすむことは後に回し
③自分の心が動いたところはメモっておいて
全集中して目の前の相手に対峙するということです。

この「真剣に話を聞く」ことができるようになると、伝えたいことがクリアになって、文章そのものの質が上がるんです。一語一句メモらなきゃという焦りから自分を解放してみてくださいね。

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今日のBata’s Point
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イラスト/shutterstock、川端里恵

 

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