40代の恋愛を楽しむ極意


スー:そうそう、心のどこかで「どうやったら28歳に見えるか」みたいなのをいまだに考えていると、地獄なんですよ。それを捨てられたら、ファッションだって変わってきますよね。

大草:ファッションもヘアメイクもそうですね。あとはメンタルの問題とか、もしかしたら役割とかにも関係してくる。だから28歳の幻影は断ち切ってほしいです。

 

――ちなみに、40代の恋愛や結婚についてはどうでしょう。これから結婚したいという方の場合、後ろ向きになっている話や、出会いがなくて諦めかけているという話をよく聞きます。

スー:私、47歳の時に8年付き合った彼と別れたんですよ。我ながら「やるなあ」と思いました。もちろん辛い時もあったけど、もう一度ゼロからスタートする楽しさもあります。最近は人生初の“推し”も出来て、推し活も始めました。そういう新しい扉を開くのも楽しいし、恋愛もこれから普通にすると思います。

ただ40代の恋愛において「誰かから見初められる」みたいな感覚でいるとキツいのかも。不安を抱いている人って、「こうあるべき」とか「こういう方が価値が高い」みたいな、世間が決めた基準に自分がはまっているかそうでないかを気にしすぎているのかもしれませんね。

40代でそこそこ稼いでるなら、相手の収入をそこまで気にしなくていいはずだし、理想の男性像も年とともに変わってくるはず。だからとにかく、自分らしさを探すことに躍起になった方がいいです。

40代で数打っても当たらないなんて当然のこと。そもそもトロール船みたいなことしていてはダメなんですよ。1年に1匹、マグロが釣れればいいわけなんだから(笑)。漁の仕方も変わってくるんです。

大草:私がよく友達に言うのが、門戸を世界に広げろっていうことですね。よく友人に「彼って何人?」って聞くんですが、「日本人に決まってるでしょ」という答えが返ってくる。でも世界に広げればものすごい人口がいますよ。

スー:あとはすごく年上とか年下だっていいわけだし、バツイチの人も戻ってくるかも。とにかく“こうあるべき”という常識を外していくことが、40代前半で躍起になってやるべきことかもしれません。

大草:本当にその通りですね。「親が」「世間が」「友達が」を全部、「私が」に変えていくんです。

スー:今まで「女性はこうあるべき」「妻はこうあるべき」「母親はこうあるべき」を守って生きてきた人って、どこかでそれがフィットしなくなってくるタイミングがくるのかも。
 

 

ジャストフィットの更新を怠らないで

 

スー:私はいつも「ジャストフィットの更新を怠るな」という話をしています。たとえばジャストサイズの下着も、体型とともに変わってきますよね。実は私、靴のサイズをシューフィッターに測ってもらったら1.5cmも違ったなんてことがありました。

だから思い込みで「私はこれくらいがいいの」とジャストサイズを決めつけるんじゃなくて、色々試してみるんです。そうやっているうちにおそらく、「こうあるべき」がだんだん外れていく。ちなみに大草さんは職業柄、ジャストフィットの更新を意識して生きている気がします。

大草:そうですね、かなり意識してやっています。

スー:ファッションにしてもライフスタイルにしても、自分のジャストサイズを誰か教えてくれたらいいのにって思うことがあります。

大草:服って、サイズはあまり変わらないんですよ。ただサイズは一緒でも、お肉の付き方が変わってくるし、削げるところは削げる。だからこそ似合う服が変わってくるんです。

スー:40過ぎると、似合う服が1年単位で変わりますよね。昨年の服が全然似合わないこともあれば、代わりに前は似合わなかった色が似合うようになることもあります。

大草:自分に似合う服の見つけ方は、写真を撮るしかないですね。服はサイズだけじゃなくてイメージの問題もあるから、とにかく写真を撮ってSNSを始めるのがいいです。