ホルモン補充療法に
抵抗がある場合には、
漢方薬やエクオールという
選択肢もありますよ

 

更年期症状がつらいけれど、HRT(ホルモン補充療法)には抵抗あるからほかの治療法から試したいという人や、乳がん経験者などでHRTが受けられない人などには、漢方薬やエクオールという選択肢があります。

 


更年期治療によく用いられる3つの漢方薬


漢方薬は、その人と体質や症状に合わせて選ぶので、更年期症状といっても人によって選ぶ漢方薬は違いますが、よく用いられるのは、
加味逍遙散(かみしょうようさん)
当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
の3つです。

中でも、最初に処方されることが多いのが加味逍遙散です。
「逍遙」には、うろうろ歩き回るという意味があり、加味逍遙散は更年期のうつろいやすい症状に効くとされ、特にめまいによく効きます。

また、加味逍遙散にHRTを加えると、夜中に目が覚めてしまう夜間覚醒に効きやすいことがわかっています。
ほてりや汗などのホットフラッシュには、HRTのほうがよく効きますが、漢方薬のほうが得意な症状もあるのです。ですから症状に合わせて、HRTと漢方のどちらかを選んだり、組み合わせたりするのがおすすめです。
加味逍遙散は、イライラや落ち込みなどのメンタル面の症状や、冷え症などにも効果的です。

当帰芍薬散は、肩こり、腰痛、めまいなどに特に効き、桂枝茯苓丸は、のぼせやほてり、頭痛などに特に効果的で、子宮筋腫が小さくなったというデータもあります。

 

漢方薬は、2ヶ月ほど続けると効果を感じることが多いようです。市販のものもありますが、体質や症状に合ったものを選ぶことが大切なので、婦人科で処方してもらうのが理想的です。婦人科での処方なら保険も効くので安上がりです。

 
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