時間、年齢、家族、お金、人。何が変えられる?

 

さて、どこまでが自分で変えられるのか、変えられないものは何なのか、整理しておこうと思います。

 

大切なことは、変えられる可能性に目を向けるのではなく、限界を知ること。可能性に目を向けるのは夢を見ることと同じ。一方、限界に目を向けるのは、現実を見ることです。もし、今、日常に余裕がない人は、「まずは現実を見よう」、そう自分に言い聞かせて考えてみてください。

自分の力では変えられないもの。さて何があるでしょうか。

まず、「時間」です。1日は24時間しかありません。とにかくこれを意識してください。あれもやりたい、これもやりたい。TO DOリストが増えていきます。とても分かります、でも……あなたの手持ちの時間は1日24時間だけ。

きっと私たちは、みんな、スーパーウーマンやスーパーマンになりたいんです。寝なくても体が動き、頭がさえ渡り、いろいろなことができる人に。でも、あなたも私もスーパーウーマンやスーパーマンではありません。7時間睡眠が必要な人は、どんなにやりたいことがあっても、睡眠時間を削るのはやめたほうがいい。パフォーマンスやクオリティは落ち、自分が満足できない状態が続くからです。削るべきは睡眠時間ではなく、あなたのやりたい「何か」のほう。いつもTO DOリストがパンパンな人は、改めて自分のキャパを超えてやりたがっていないか、見直してみるといいと思います。

次に「年齢」です。これも変えられません。1年に1歳ずつ、年を取っていく。みんな、平等に。

では、「寿命」はどうでしょうか。これは完全にではないけれど、ある程度は努力で変えられるかもしれません。食事、睡眠、運動に配慮した健康的な生活を心がけることで多少なりとも変わってくるでしょう。

「パートナー」。これは変えられます。例えば、離婚すれば変わります。私は58歳で離婚しましたが、それまでに10年近く、離婚しないで済む方法をあれこれ模索しました。

「自分を頼ってくる家族」。これは、血のつながりまでは解消できなくても、付き合いのレベルをある程度までコントロール可能です。極端に言えば「もう私を頼ってこないで」と距離を置くこともできます。「家族関係」が変えられると聞いてびっくりする人もいますが、どのくらいのプライオリティを家族に置くかで、大きく変わってきます。