相手に「やりすぎた感」を抱かせる「降参ワード」

 

相手の勢いが弱まったとしても、極端な要求をしてきたりこちらの弱みを握って無理やり自分の意見を押し通そうとしたりすることがあるかもしれません。関さんは、そんなときに効果を発揮する言葉として降参ワード(Kワード)を紹介しています。

 

【Kワードの例】
困りました……「どうすることもできない」という気持ちを伝える
怖いです……「あなたのいった言葉が怖い」という気持ちを伝える

【Kワードを使用したときの乗客の反応】
車掌 「申し訳ございません」
乗客 「今はSNSが凄いからな。今回の件も、さらしてやるよ」
車掌 「SNSにさらすのですか?」
乗客 「そうだ、悪いか?」
車掌 「困りましたね、しかし私には止める権利もありませんから」
乗客 「……」

「これは、『もうあなたのいっていることには付いていけません、降参です』という意思表示も兼ねている。『降参ワード』とはいっても、これは“あなたのその考えや言動には付いていけません”と、相手の考えや言動に対してのみ降参しているだけである。この言葉を使うことによって、相手に『やりすぎた感』を覚えてもらうのだ」

このKワードは、先ほど紹介した「復唱」と一緒に使うとさらに効果を発揮するようです。

「乗り遅れた乗客に『死ね!』という罵声も掛けられたこともあったが、このような場合も『死ねですか……、怖いですね』と、復唱とKワードを連結させて使ってみても効果的である」