――自分の超才能を教えてくれるキロンからのメッセージ、ぜひ受信したいところです。

ただ、キロンは強大な力を持つ星なので、“暴発”することもあるんですよね。双子座・天秤座・水瓶座がメインになる「風の時代」に合わせて、木星・土星・天王星・海王星・冥王星が「土」から「風」へ歩を進めている今は、星の力が倍加されています。どういうことが起こるかというと、僕らがちゃんと天才性を使えていないと、体に反動がきてしまったり、エラーとも言えるような出来事が起きたりするんです。僕の鑑定現場の経験値ですが、悩みや不調を抱えている方のネイタルチャートを見ると、8割ぐらいの方はキロンが絡んでいるんです。このように、キロンは決して恩恵だけを与える星ではない。けれど、使いこなせたら一気に「神(かみ)ってる」パワーが使えるようになります。だから「風の時代のカギはキロン」という言い方をしているんですね。

 


キロン使いになるには「傷(トラウマ)」の克服が必要


――「神ってる」パワーとは、超人的な力を発揮するとか、そういうイメージでしょうか。yujiさんから見て、キロンを使いこなしてるなと感じる有名人はいますか?

人間界の常識とか成功法則を完全に超越して、圧倒的な成功を収めたり、圧倒的なV字回復を果たす。そんなイメージです。宇宙からの追い風がめちゃめちゃ吹いて、神様からのバイブスが届くんですよね。僕が「この人はキロン使いだな」と感じる代表的な人物は、最近改名したryuchell(りゅうちぇる)さん、ローランドさんでしょうか。オンリーワンのファッションもそうですし、言動もまさに「神ってる」と思います。キロンが解放されると達観性とか、超越感みたいなものが出てくるんですよね。唯一無二の人生を乗り越えたからこそ語れる言葉、その言霊すべてにパワーがあって耳目を集めるのは、やはりキロンが解放されているからでは、と勝手ながら思っています。そしてこれからは、お二人のような人たちが増えていくでしょうね。

 


――キロンを解放する、使いこなすにはどうしたらいいんでしょう?

キロンは「傷(トラウマ)」の星でもあるので、実はなかなか簡単ではないんです。胸の奥に封印してある絶対に出したくない何かを表に出すとか、恐怖に怯んでしまうような困難に直面して乗り越えるとか。そうした瞬間に、キロンが解放されるんですね。ryuchellさんも「ビジネス結婚」と揶揄されたり、ジェンダーレスな個性について批判も多かったと本で書かれていました。私生活を惜しみなく公開しているローランドさんを見ても、普通はなかなかできないですよね。怖さ、恐れ、不安といったものを手放して開き直ることで、中途半端なものが消失し、その人だけの天才性が発揮できるようになるのかもしれません。