有効成分はオリジナルの薬と同じ


薬との付き合い方を考えていく上で、ジェネリック医薬品についても知識を整理しておくと良いと思います。

ジェネリック医薬品は、オリジナルの薬のコピーです。コピーといっても名前や形、色が異なることがあるので信じ難いかもしれません。しかし、有効成分はオリジナルの薬と全く同じものであり、また一般的にオリジナルの薬よりも安価になります。「ジェネリックの方が効果は弱い」と言われることがありますが、そんなことはありません。

なぜオリジナルのメーカーよりも安価に抑えられるかというと、ジェネリック医薬品のメーカーは、薬の開発や宣伝に費用をかける必要がないためです。新薬の開発や研究には多大なコストがかかります。そのため、新薬の薬価というのは高くなる傾向があります。

しかし、すでに研究されている薬の成分をコピーして薬を作れば、一から研究をする必要がなく、コストダウンが期待できるというわけです。さらに、ジェネリック医薬品のメーカーが複数あれば、競争によっても価格を抑えることができます。このようにして価格が下がる傾向にあるのです。

 

価格が下がるからといって品質が落ちるというわけではありません。食品や電化製品などでは、価格が高いものの方が品質が良い、性能が良いなどということもあり、医療の世界にもそういった価値基準を重ねられてしまうことがありますが、そんなことはありません。

 

ジェネリック医薬品のメーカーは、オリジナルのメーカーと全く同じように、品質、純度などに関する規則に従わなければなりません。そして、ジェネリック医薬品が先発医薬品と同じように働くことの確認作業も行われています。

このように、正確なコピーが作られているため、基本的にオリジナルの薬と同じものであると理解していただいて良いと思います。

 
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